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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

リビングエンド論(Weighing In On Living End By Travis Woo)

死せる生

» Weighing In On Living End

より。

 神決定戦においても使われた死せる生について、どのようなカードを採用するのがよりよいか、についての思考を記述されてます。

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 死せる生コンボは世界選手権において多大なシェア率を誇り、世界中をざわつかせた。僕はこのデッキについて様々な研究を行ってきた。

 また、他の死せる生使用者に対して僕は敬意を評したいし、Reid Dukeの最近の分析を僕はすばらしいものだと思っている。では僕は、似ているカードのどちらを採用すべきかについて、より広い視点から語っていきたいと思う。

 フェアリーの忌み者 vs 虚空の力線

 フェアリーの忌み者はこのデッキのメイン戦略とマッチしており、更にレアリティが低い、とこのデッキの方向性にとてもあっているカードである。

 しかしながら、虚空の力線はゲーム開始時の手札にあればすばらしい働きをしてくれるカードであり、このデッキにおいてはサイクリングをする事によって早々に手札に加えることができるだろう。つまるところ4T目にはこのカードを場に送り出す事はそう難しくはない。死せる生は速度としては比較的おそい、コントロール型のデッキである。3T目に場をきれいにした後、虚空の力線を4T目に場に送り出す。そうする事でゲームの主導権を完全に握る事ができるのだ。そのため中盤に虚空の力線をトップデッキすることになってもそれは大きな問題とならないだろう。

 2つ目の比較点としてはそのカードがもつパワーがあげられるだろう。力線は忌み者に比べて素のパワーが高いという事ができるだろう。僕はかつてに死せる生のミラーマッチを戦った事があり、ゲーム中盤において僕は虚空の力線を引き当て、対戦相手はフェアリーの忌み者を4枚すべて手札に引き入れたのであった。当然の結末ではあるが、僕はその1枚だけで、そのゲームを勝利する事ができた。もし死せる生が環境に溢れていると読んだならば、1,7T目に力線を貼ることができればミラーマッチを制することができるようになるだろう。

 また、紅蓮術士の昇天とのマッチアップを考えてみよう。このマッチアップは昨今ほとんど起こりうるものではないが、フェアリーの忌み者では拾う事のできないマッチアップを力線を用いて制する事はそう少ないものではないだろう、と推測している。

 最後に、親和に採用されている電結の荒廃者を巡る争いに焦点をあててみたい。この場合においても、虚空の力線がフェアリーの忌み者に差をつけることとなる。確かにフェアリーの忌み者も、フライヤーとして十分なパワーを提供してくれるだろうが、親和側も2匹以上のクリーチャーを展開する事によってそれを対処してくるだろう。また、4T目に力線をはり、到達持ちの蜘蛛を場に送り出すことができれば、それだけでも十分に相手を殺す事ができる。

 これらのカードパワー、他のカードとのシナジーといった理由により、おそらく虚空の力線のほうがよりよい戦績を生む事ができるだろう、と推測している。

サイクリングもちの採用枚数について

 このデッキには、1マナのサイクリングクリーチャーと2マナのサイクリング蜘蛛を同時に全て採用する事は不可能である。ではどれを不採用とすべきかについてここで考えていきたいと思う。

 意思切る者は1マナでサイクリングを成立させる事ができる、すばらしいクリーチャーであり、デッキ並べ替えの効果はどちらのプレイヤーを対象としても十分なパワーをもつ事ができる。しかしながら、その本体については稲妻で落ちてしまうほどのタフネスしかもっていないために、できる限り避けたい、という思いもある。さて、あなたならどうする?

 その一方で、蜘蛛は遅いものの、青ざめた出家蜘蛛ならば土地をデッキから引っ張りだしてくる事ができるし、ジャングルの織り手はとても大きい。先もいったようにこのデッキはコントロールデッキであるとするならば、素のパワーやブロック能力というものはとても重要となる。タルモゴイフやアンコウ、包囲サイにタシグルといったファッティすらも、蜘蛛たちはブロックする事ができるし、昆虫の逸脱者や大霊堂のスカージ、墨蛾の生息地といった飛行持ちもブロックできる到達能力はとても重要なものとなりうるだろう。

 ここで考えなくてはならないのはこのデッキをアグロとみるかコントロールとみるか、という考え方の違いである。アグロ系にしたいならば意思切る者を、コントロール系にしたいならば蜘蛛を採用すべきだろう。そして両方を使いたいというのならば、他のノイズとなるカードをできるかぎりデッキから切り捨て、サイクラーを最大限にデッキに入れるべきだろう。

親和対策

 世界選手権において、親和はトップメタとして君臨することとなった。そしてこのデッキは死せる生にとってとても面倒なデッキなのである。鋳塊かじりやフェアリーの忌み者によって電結の荒廃者を対策することはできなくはないが、それだけではどうしようもならないこともある。

 ではどうするかというと、そこには2種類の対策法がある。なんとかして虚空の力線を場に送り出した上で、4T目以降フライヤーを蜘蛛を使って止め続ける、というものと、そもそも死せる生をデッキから抜いてしまう、という者だ。

 もし猿人の指導霊を採用しているのならば、このカードを使ってなんとかする事はできるだろう。このビデオを見てもらえばわかってもらえるだろう。またもし信じられないというのならば、自分で試してもらいたい。禍汰奇、石のような静寂の2種類を使えばきわめて楽に勝利を手にすることができるだろう。

 もし、特定のデッキにしか効果のないようなカードを入れたくないのであれば、使わなくてもいいだろう。もし親和が今後増え、それを対策したいのであればこの戦法を試してみてもらいたい。これがメタ読みというものだ。

土地デッキ対策

 大爆発の魔導士はもちろんこのデッキにぴったりのカードである。死せる生をコントロールデッキとしてみ、ゲームスピードを遅くするのであればこのカードによって2〜4枚の土地を失わせる事ができるだろう。それによってスケープシフトのようなデッキの対策をする事もできるだろうし、双子相手の時に打ち消しと双子のどちらを対策すべきかという問題から解放される事もできるだろう。

 しかしながら、大爆発の魔導士は高額レアであり、それがなければ死せる生はとても安価なデッキである。似たような理由で血染めの月も高額なものであり、使うのは難しいだろう。しかしもし使えるのならばなだれ乗りとともにこのカードを使うのも悪くない発想であろう。月のもとのなだれ乗りは基本土地すらも破壊する事ができるためにこの手のマッチアップをひどく改善することができるだろう。

 内にいる獣はインスタントで相手のクリーチャーを除去できるカードでもあるために、対策カードとしてはとても良質なものではある、がしかし、3/3のトークンを生み出してしまう、という点において若干の懸念が残る、特にこれは意思切る者と相打ちになってしまう事を思うとあまりよろしくない。つまるところ、このカードはコントロール型のデッキにより似合うカードとなっているわけだ。

マナベース

 燃え柳の木立ちと銅線の地溝のどちらを採用すべきか、という問題は結局はデッキの構築方向に依存する事となる。燃え柳の木立ちはいつでもアンタップ状態で場に出る事ができるために、蜘蛛を安定して場に送り出したり対戦相手の追加マナ要求に対応できるカードとして運用可能である。

 その一方で、銅線の地溝をつかうならば相手にライフを与えないためにゲームをより早く終わらせる事ができるだろう。そして財布も痛みにくいというちょっとした利点もある。

 また、根縛りの岩山を使う、というより財布に優しくする手がある。ただこれはゲーム開始時にはあまり手札に入れておきたくない、というカードでもある。序盤においてサイクリングする事はとても重要であるためだ。

死せる生の適切枚数は?

 死せる生について話題となるのは、先のものだけでなく、そもそも死せる生を何枚デッキに入れるかという話だろう。3枚か、4枚か、はたまたサイドにも1枚を忍ばせるか……死せる生をひいてはいけないし、かといって少なすぎたら負けてしまう可能性があるし……

 という問題の解決策として、僕は「死せる生を引いても問題ない相手」に対しては4枚積む、という考え方をもっている。つまるところ、青いカウンター主体の、双子ではないデッキ相手にこの策を用いるわけだ。このマッチアップにおいては4T目には死せる生を打たずに、6T目に唱えさせる事によって追加マナ要求カードを逃れるというプレイテクニックが必要となるだろう。

 また、必要なデッキならば4枚積む、という考え方もある。先もいったように打ち消し型のデッキであれば4積みとなるだろうが、安らかなる眠りのようなカードを採用しているデッキに対しても、4積みすべきだろう。この手のゲームにおいてはゲームは長引き、できる限り除去札を引き入れたい、ということになる。

他の勝ち筋

 純粋な死せる生を使うべきか、それとも他のコンボと織り交ぜた形にするか、という問題もある。死せる生は墓地メタをされるだけで負けかねないデッキであるために、できる限り多様な勝ち筋を用意する事で墓地メタだけでは負けないようにするという努力が必要になる事もある。

 その勝ち方というものは、双子、修復キキジキ、風景の変容、放火砲といったものである。双子パッケージは過去にリビングツインとして紹介したものの、今となってはその他の方がより都合がいいのではないかと思っている。修復キキジキならば色を足す必要はないし、風景の変容やゴブリンの放火砲ならば墓地メタを簡単にかいくぐる事ができる。

 どれがいいかについては、自分で決めてもらうのが一番良いと思うが。

デッキ枚数について

 デッキ枚数をどの程度にするか、についても考慮が必要となるだろう。僕は既に66枚のデッキ90枚のデッキを作成している。これについて賛否を問いたいと思う。

 カード枚数を増やす事で、続唱カードや大爆発の魔導士、またサイドボードのカードが引きにくくなる事は確かに欠点として存在する。これらのカードはゲームに勝つために必要なパーツであるためこの欠点は見過ごせない。

 しかし一方で、死せる生を素引きしてしまう可能性が大きく減るというメリットもある。死せる生を引いてしまう、ということほど悪いものも少なく、気分も悪くなってしまうことだろう。できる限り引いてしまう可能性を下げる事が、この問題を起こしにくくさせられるだろう。また、風景の変容とともに使うのであればカード枚数は増やしておいた方がいいだろう。

 つまるところ、デッキ枚数も自分の判断によるというところだ。一般的なデッキならば確かに60枚にとどめておいた方がいいだろうし、死せる生でもそうしておくべきだろうという声もあるだろう。しかしながら死せる生をトップデッキしてしまい「あー……」となってしまうよりかは他のカードを引ける可能性が高い方が都合がいいかもしれない。

死せる生の多様性

 ここまで、死せる生を巡る様々な選択の良悪について語ってきた。わかってもらえたと思うが、死せる生とひとくくりにしても、その目指す方向によって使うカードの種類が大きく変わっていくのだ。そのために変わった構築が生まれることとなるのだ。

 僕は「死せる生に完璧な構築など存在しない」といいたい訳ではない。ただ、様々な準備をし、それぞれの長所短所を把握した上で、財布と相談してほしい、といいたいのだ。また、できる限り自分の思考と最適化されたデッキとして運用する事が良いのではないだろうか。

 

 もし更に聞きたい事があるのならば、ぜひ言ってほしい。僕も他人の思考を聞けるのがとても楽しみだからね。