MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

双子 vs. モダン -緑黒- (UR Twin vs. Modern: GBx By Pascal Maynard)

» UR Twin vs. Modern: GBx

より。

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 僕の双子特集へようこそ!今回は緑黒……そう、ジャンド、ジャンクについて話したいと思う。

  前にもお伝えしたが、純正双子に限っても構築の幅が広く存在するため、このシリーズでは以下のリストのカード全てについて検討を行っている。

Lands
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Sulfur Falls/硫黄の滝
3 Steam Vents/蒸気孔
2 Desolate Lighthouse/僻地の灯台
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Tectonic Edge/地盤の際
1 Cavern of Souls/魂の洞窟
5 Island/島
1 Mountain/山

1 Stomping Ground/踏み鳴らされる地

Creatures
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔導士
4 Deceiver Exarch/詐欺師の総督
2 Pestermite/やっかい児
2 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆
1 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い

Spells
4 Remand/差し戻し
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Splinter Twin/欠片の双子
2 Cryptic Command/謎めいた命令
2 Electrolyze/電解
2 Spell Snare/呪文嵌め
1 Peek/のぞき見
1 Roast/炙り焼き
1 Twisted Image/よじれた映像
3 Dispel/払拭

Sideboard
3 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Blood Moon/血染めの月
2 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
2 Roast/炙り焼き
2 Anger of the Gods/神々の憤怒
2 Pyroclasm/紅蓮地獄
1 Jace, Architect of Thought/思考を築くもの、ジェイス
1 Pia and Kiran Nalaar/ピア・ナラーとキラン・ナラー
1 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬
1 Negate/否認
1 Counterflux/対抗変転
1 Izzet Staticaster/イゼットの静電術師
1 Spellskite/呪文滑り
1 Rending Volley/引き裂く流弾
1 Teferi, Mage of Zhalfir/ザルファーの魔導士、テフェリー
1 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
1 Dispel/払拭

対ジャンド

 この2つのデッキのマッチアップはモダン制定以来、ひどく行われてきたものである。双方ともにモダンでよく使われているデッキであり、その統計から双子が最も苦手とするデッキはジャンドであるという言説に驚きを覚える人ももうあまりいないのではないかと思っている。ヴェリアナ、タルモ、衰微、ハンデス……コンボを決め切ることもできず、タルモとヴェリアナを対処するすべがあまりないために長期戦を強いられることとなる。

 そして、1G目のゲームプランとして一番適切だと思うようになったのは、相手を無視して、コンボに突っ走る、というものだった。相手が衰微を持っていようがいまいが知ったことはない。ちょっとでも遅くなれば相手の脅威を戦う必要があり、そうしてしまえばもう相手の土俵になってしまう。この戦略は1G目の勝率を大きく高めてくれることとなった。

 また、コンボを決めることもなく、勝ってしまうというゲームも数は少なくなるが存在はしている。この場合、こちらは相手を2枚は上回るカードアドバンテージを手にしているのだ。例えば相手がマリガンをし、こちらが7枚キープをできた場合、もしくは瞬唱や謎めいた命令を多量に引き入れることでカードアドバンテージを大いに稼げた場合、そして呪文嵌めで2T目のタルモゴイフを打ち消すなどだ。コンボパーツを引かずしても差し戻しや稲妻、瞬唱の手によって勝利することは十分に可能なのだ。とはいえできる限り、衰微を無視しコンボに走り、カードアドバンテージがあるならばそのままテンポ差で勝利するのが良いだろう。

サイドボード候補

In

嵐の神、ケラノス

思考を築くもの、ジェイス

ピア・ナラーとキラン・ナラー

否認

血染めの月

対抗変転

炙り焼き

渋面の溶岩使い

仕組まれた爆薬

Out

詐欺師の総督

欠片の双子

払拭 

 否認、対抗変転はあまりよくはないカードであるが少なくとも他のカードよりは良質である。またこの両方をサイドボードに入れているということはほとんどないだろう。

 基本的にこのデッキあいてにはコンボを全て抜きたくなるだろう。だが、これは初期段階でしかない。大切なのは2ゲーム目で相手を見極めることである。コンボを見ているかどうか。もしコンボを無視しようとしてくるのならば、3ゲーム目では双子をデッキに戻すこととなるだろう。その場合には稲妻に弱いやっかい児も総督へと変わることとなる。またコンボをしないのであればやっかい児の方がクロックとして優秀であることも考慮しておくべきだろう。

 プレイはとてもわかりやすいものではある。ケラノスを中心としたコントロールデッキとなるのだ。これに対処できるようなカードは相手のデッキにはない。血染めの月はそれほど良いカードとは言えない。というのもそのマッチアップは既に何度も経験されてきたものであるがためだ。しかしながら3T目に安全に着地できれば簡単に勝利は獲得できる。ただ、謎めいた命令や僻地の灯台を使えなくなってしまう、という大きなリスクを背負ってしまうことだけは考慮した方が良いだろう。

 また、渋面の溶岩使いは闇の腹心やタルモゴイフ対策として有用である。またヴェールのリリアナにも突き刺さるものとなる。

アブザン

 ああ、1ゲーム目のプランはジャンドのそれと同じだ。包囲サイ、未練ある魂によってコンボ以外の勝ち筋はほぼ潰えているも同然である。

サイドボード候補

In

嵐の神、ケラノス

思考を築くもの、ジェイス

ピア・ナラーとキラン・ナラー

否認

血染めの月

対抗変転

炙り焼き

渋面の溶岩使い

仕組まれた爆薬

紅蓮地獄

イゼットの静電術師

Out

詐欺師の総督

やっかい児

欠片の双子

払拭 

 血染めの月はジャンドのときよりも有効に動いてくれる。また紅蓮地獄やイゼットの静電術師は貴族の教主に対して有用なだけでなく、未練ある魂の対策としても有用であると言える。また、未練ある魂のトークンに対してやっかい児は無力である。コラガンの命令に対して払拭は強いカードだったがこのマッチアップではあまり役立たないと言えるだろう。抜いてしまおう。

 流刑への道はジャンドの稲妻より弱いカードと言えるだろう。こちらの小粒のクリーチャーに対応するならば稲妻で十分であり、こちらの土地をのばしてくれるのはとてもありがたいと言える。

 また、アブザン側が包囲サイを抜いてくることもある。というのも月や差し戻しにどうしても弱いカードとなってしまうためだ。それを覚えておくのも良いだろう。

 今週はここまでだ。来週また異なるマッチアップについて解説したい。