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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

堅牢なるサイドボードづくり(Having A Robust Sideboard Plan by ADRIAN SULLIVAN)

StarCityGames.com - Having A Robust Sideboard Plan

より。

訳す訳す詐欺申し訳ありませんでした。モダンの記事が多いのが悪い!(言い訳)

ーーーーー

 強いサイドボーディングはいずれのフォーマットにおいても重要なものである。しかしながら、もしフォーマット内にとても強力なデッキがあり、多少のメタカード程度ならば吹き飛ばしてくるようなレベルのものがあることすらある。僕達がそんなフォーマットで神を目指そうとするならば、もしくは少なくとも神に立ち向かう勇者となりたいのならば、一撃だけで終わらないようなデッキを使う必要があるだろう。スパイダーマンだってDr. Doomを一発でやっつけられるだろうとは思っていなかった。ただの銀行強盗ではないとおもっていたのだ。もっと、何発ものヒットが必要だったのだ。

(訳註:僕自身スパイダーマンについての知識がとても少ないのでもしストーリーが違うようならば教えていただけると幸いです)

  例えば、親和がトップメタとして君臨しているモダン環境を考えてみよう。実際にトーナメントシーンに望む時、きっと親和対策として様々なカードを突っ込んでいることだろう。例えば、粉砕の嵐2枚をサイドデッキに突っ込んでいる赤いデッキや、忍び寄る腐食を3枚もとっている緑のデッキを見ることはそう珍しいことではないといえる。

 例えばアブザンや緑白ヘイトベアーに関して言えば、おそらく流刑への道が十分にデッキに組み込まれているにもかかわらず、これでもまだ不十分だといえるのだ。そしてサイドボード後にはよりはっきりとしたゲームプランを作成する必要がある、というのも4マナのソーサリーにより盤面が崩壊しようとも、それへの対策をきちんと準備してきているからだ。

 (記事投稿時)先週あったLasVegasでのModern Classicの親和のレシピを参考としてみよう。

Affinity

Reginald Kimmich
2nd Place at StarCityGames.com Classic on 12/13/2015

25Creatures

4 Arcbound Ravager/電結の荒廃者
2 Etched Champion/刻まれた勇者
2 Master of Etherium/エーテリウムの達人
2 Memnite/メムナイト
4 Ornithopter/羽ばたき飛行機械
4 Signal Pest/信号の邪魔者
3 Steel Overseer/鋼の監視者
4 Vault Skirge/大霊堂のスカージ

16 Lands

4 Darksteel Citadel/ダークスティールの城塞
1 Island/島
4 Blinkmoth Nexus/ちらつき蛾の生息地
3 Glimmervoid/空僻地
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地

19 Spells

4 Cranial Plating/頭蓋囲い
4 Springleaf Drum/バネ葉の太鼓
1 Welding Jar/溶接の壺
2 Ensoul Artifact/アーティファクトの魂込め
3 Galvanic Blast/感電破
4 Mox Opal/オパールのモックス
1 Thoughtcast/物読み

Sideboard

1 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
1 Torpor Orb/倦怠の宝珠
2 Etched Champion/刻まれた勇者
2 Spellskite/呪文滑り
1 Ghirapur Aether Grid/ギラプールの霊気格子
2 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Stubborn Denial/頑固な否認
1 Wear//Tear/摩耗//損耗
1 Thoughtseize/思考囲い
2 Whipflare/鞭打ち炎

 たとえこのデッキ相手に4T目まで生き残って、全体除去を打てたとしても未だにここには脅威が残ることとなる。例えば蛾達はその時には土地だろうし、それを予期して荒廃者をサクり、カウンターを乗せられていることもあるだろうし、対応して感電破や爆片破を打たれ、ライフを削られることもあるだろう、もしかしたらそもそも頑固な否認や思考囲いによって対処されてしまう可能性も十分にあるし、更に言うならばこのリストに於いては魂を込められた城塞が生き残る可能性だってもちろんあるのだ。

 そう、こうやって親和はあんな全除去を事実上避けることができるのだ。うまく対処しなくては結局有利なマッチアップでもこぼしてしまうこととなるのだ。

 では、このデッキに最終戦で勝利したデッキについても見ていこう。

Grixis Twin

Andrew Tenjum
1st Place at StarCityGames.com Classic on 12/13/2015

12 Creatures

4 Deceiver Exarch/詐欺師の総督
2 Pestermite/やっかい児
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
2 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆

23 Lands

4 Island/島
1 Mountain/山
1 Swamp/沼
1 Blood Crypt/血の墓所
1 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
1 Desolate Lighthouse/僻地の灯台
4 Polluted Delta/汚染された三角州
4 Scalding Tarn/沸騰した小湖
2 Steam Vents/蒸気孔
3 Sulfur Falls/硫黄の滝
1 Watery Grave/湿った墓

25 Spells

4 Splinter Twin/欠片の双子
2 Dispel/払拭
2 Kolaghan's Command/コラガンの命令
4 Lightning Bolt/稲妻
1 Murderous Cut/残忍な切断
4 Remand/差し戻し
1 Spell Pierce/呪文貫き
2 Spell Snare/呪文嵌め
1 Terminate/終止
4 Serum Visions/血清の幻視

Sideboard

2 Blood Moon/血染めの月
1 Kolaghan's Command/コラガンの命令
2 Negate/否認
1 Terminate/終止
2 Pia and Kiran Nalaar/ピア・ナラーとキラン・ナラー
2 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
2 Anger of the Gods/神々の憤怒
1 Shatterstorm/粉砕の嵐
2 Thoughtseize/思考囲い

 このデッキがあの親和に勝ったのは除去がサイド後も優秀だったから、というだけではない。

稲妻

コラガンの命令

残忍な切断

終止

瞬唱の魔道士 

 このような、全体除去を採用していたからであり、

粉砕の嵐

神々の憤怒 

 そして、双子というコンボをちらつかせることができていたからなのだ。

 双子のパーツ自体は相手をぐるぐるさせることで実質的な除去として動くこともできるし、ちょっと気が抜けた瞬間を見計らえば、一瞬で無限のトークンを表すことができるのだ。

 では、そのような爆発的な動きを取れないデッキならばどうすればいいのか。

 ちょうどいいデッキではないのだが、親和対策としては比較的効果的なデッキについて、ここにビデオがある。

 以下がこのデッキの全容だ。

Grixis Waste Not

Adrian Sullivan
494th Place at StarCityGames.com Modern Open on 9/5/2015

10 Creatures

4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
4 Jace, Vryn's Prodigy/ヴリンの神童、ジェイス
2 Tasigur, the Golden Fang/黄金牙、タシグル

21 Lands

1 Island/島
1 Mountain/山
2 Swamp/沼
1 Blood Crypt/血の墓所
4 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
2 Lavaclaw Reaches/溶岩爪の辺境
4 Polluted Delta/汚染された三角州
1 Reflecting Pool/反射池
1 Steam Vents/蒸気孔
1 Sulfur Falls/硫黄の滝
1 Watery Grave/湿った墓
1 Mikokoro, Center of the Sea/海の中心、御心
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ

29 Spells

2 Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ

4 Waste Not/無駄省き
1 Cyclonic Rift/サイクロンの裂け目
3 Funeral Charm/葬送の魔除け
3 Kolaghan's Command/コラガンの命令
4 Lightning Bolt/稲妻
2 Terminate/終止
4 Burning Inquiry/燃え立つ調査
3 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
3 Thoughtseize/思考囲い
Sideboard

2 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬
1 Nihil Spellbomb/虚無の呪文爆弾
3 Dispel/払拭
1 Hurkyl's Recall/ハーキルの召還術
1 Kolaghan's Command/コラガンの命令
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
1 Terminate/終止
1 Olivia Voldaren/オリヴィア・ヴォルダーレン
1 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
1 Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ
1 Slaughter Games/殺戮遊戯
1 Vandalblast/汚損破

  少なくともこのデッキはプレイアブルなものではないが、親和のようなデッキ相手へのサイドボードプランは完璧クラスだと言っていいだろう。

 どういう意味かというと、1枚のカードに依存していないというものがある。たとえ血染めの月や粉砕の嵐、安らかなる眠りといったぶっ刺さるメタカードを用意していたとしても、もっと簡単にゲームを決めることはできるのだ。

 どのデッキもきちんとした対策をすべき、というわけではないが少なくとも親和に対してはそのような対策が必要となる。

 とにもかくにも、少なくともグリクシスカラーのデッキは瞬唱コラコマの組み合わせを使うことができる。

 これらのカードをうまく使えば親和は簡単にいなすことができる。それだけではなく、このカードの組み合わせによってアドバンテージをも簡単に稼ぐことができるようになるのだ。そう。これにより自身の有利はなお加速することとなる。

 とくに対親和において、こちらが目指すのは親和より速い勝利の獲得、もしくは相手の盤面の完全なる崩壊である。

 そして例えば上記の親和ならば、相手はこちらを打ち倒すために刻まれた勇者を、もしくは魂を込められた城塞を使ってくることとなる。

 一方で、こちらが使うことができるのは少なくとも、瞬唱、ジェイス、タシグル、魔除け、稲妻、終止、裂け目、召還術、契約、爆薬、命令、リリアナ、オリヴィア、汚損破と実に34枚もの数となる。そしてさらなるスペースを5枚、準備することができるのだ。

 まあ、すべてのデッキがこのように潤沢に様々なマッチアップに対応できるかというとそうではないが、そもそもそれは絶対に必要というわけではない。Andrewのデッキは確かに親和対策にあふれていたが、無限コンボという勝ち筋も搭載されていたのだ。

 そしてここでサイドボードを考えて見るならば、おそらく以下のカードがサイドインされることになるだろう。

仕組まれた爆薬

ハーキルの召還術

コラガンの命令

殺戮の契約

終止

オリヴィア・ヴォルダーレン

ヴェールのリリアナ

汚損破

  しかし、この中で対親和用といえるのはハーキルと汚損破くらいだろう。そしてその他のカードは他のマッチアップにおいても輝くカードとなる。例えばコラガンの命令は消耗戦を強いてくるようなマッチアップにおいて、殺戮の契約は双子へ、仕組まれた爆薬はヘイトベアーや3色双子、ストームなどに。他のカードにも同様のことが言える。

 そして確かに、弱いカードも存在する。例えば葬送の魔除けだ。このカードは確かに弱い。しかしながら対親和にのみその焦点を絞るならばメムナイトや信号の邪魔者、大霊堂のスカージや鋼の監視者の除去がいつでも可能となる。そしてゲーム後半においては生き残った蛾たちを殲滅することも可能となる。

 では、ここからはスタンダードへと、その視点を移し替えてみよう。ラリー型のデッキはちょっとやそっとの対策でどうにかなるようなデッキではない。

 モダンにおけるラリーやスタンダードのラリーの強さとしては、ともにオール・イン型でゲームに臨むことによって相手が対抗手段を持つ前に殴り切る、というゲームを形成できるためである。それへの回答をしようとしても、カードをうまく組み合わせることで容易な突破を可能とはしないのだ。

 確かに安らかなる眠りや無限の抹消によって容易に対策できる場面もあるだろう。しかしながらもし神聖なる月光だけで対処しようとすれば、どこかに穴が生まれることとなる。例えば僕がスタンダードに持ち込んだこのデッキについて、見てみようではないか。

Mardu Blue

Adrian Sullivan
20th Place at StarCityGames.com Standard Open on 12/12/2015

11 Creatures

4 Soulfire Grand Master/魂火の大導師
4 Jace, Vryn's Prodigy/ヴリンの神童、ジェイス
3 Tasigur, the Golden Fang/黄金牙、タシグル
26 Lands

1 Island/島
2 Mountain/山
1 Plains/平地
1 Swamp/沼
4 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
1 Canopy Vista/梢の眺望
3 Mystic Monastery/神秘の僧院
4 Polluted Delta/汚染された三角州
2 Prairie Stream/大草原の川
2 Shambling Vent/乱脈な気孔
2 Smoldering Marsh/燻る湿地
1 Sunken Hollow/窪み渓谷
2 Wooded Foothills/樹木茂る山麓
23 Spells

1 Ugin, the Spirit Dragon/精霊龍、ウギン

3 Crackling Doom/はじける破滅
1 Dispel/払拭
4 Fiery Impulse/焦熱の衝動
2 Murderous Cut/残忍な切断
3 Ojutai's Command/オジュタイの命令
1 Utter End/完全なる終わり
4 Painful Truths/苦い真理
2 Roast/炙り焼き
2 Transgress the Mind/精神背信
Sideboard

1 Crackling Doom/はじける破滅
1 Dispel/払拭
1 Hallowed Moonlight/神聖なる月光
1 Murderous Cut/残忍な切断
2 Negate/否認
2 Surge of Righteousness/正義のうねり
1 Utter End/完全なる終わり
1 Exert Influence/影響力の行使
1 Infinite Obliteration/無限の抹消
3 Radiant Flames/光輝の炎
1 Transgress the Mind/精神背信

  このデッキを用いて、少なくとも4色ラリーには十分な成績を収めることができた。しかしながらこのデッキのどの点がラリーに対して有利なものだったのか、について完全にまとめるほどにはこのデッキについての知見を得ていない。……では、一緒に考えてはくれないだろうか?

 ラリーデッキは様々な方法で攻めてくる、例えば様々なクリーチャーを並べる集合した中隊デッキである。多量にクリーチャーをならべ、殺しきるのだ。次に、不気味な腸卜師、ヴリンの神童、ジェイスや異端の癒し手、リリアナを用いたアドバンテージ獲得デッキともなる。そして地下墓地の選別者や腸卜師、ジェイスらを用いてライブラリを掘り下げた後、ナントゥーコの鞘虫やズーラポートの殺し屋でライフを削った後、先祖の結集で最後の一押しを作るのだ。

 そのために、クリーチャーと戦わなくてはならない。クリーチャーを除去し続けねばならない。更には先祖の結集の脅威とも戦う必要がある。

 そして僕が勝てた秘訣はおそらく光輝の炎にあるように思う。基本的に僕がこのカードを唱えた時、相手は驚くのだ。サイドボードとして、このカードはそれほど強くはないと思われているのだろう。おおよそ使われても何も起きない。単なる時間稼ぎにしか見られていないのだろう。

 その一方で、もし多量のピン除去を使っているのならば、このカードはジェイスを反転させないためのカードとなるとともに、ズーラポートや腸卜師を無視できるレベルで盤面を綺麗にすることができるのである。

 また、払拭や否認といった打ち消し、神聖なる月光のような準打ち消しを使っているのならば、相手の動きを完全に止めるカードとして、このカードが使えるようになるのだ。精神配信や無限の抹消によってナントゥーコの鞘虫をとりのぞけられればより簡単になるというわけだ。

 といっても、だから絶対にこのマッチアップに勝てるというわけではない。実際大会中には負けることとなった。このマッチアップに負ける要素は確かにあるだろうが4Cラリーに有利になるようなデッキであることはだけは確かである。

 というわけで、以上が僕のグリクシスとマルドゥブルーに関するサイドボーディングについてまとめた。いずれのデッキも様々な段階におけるゲームプランをきちんと構成しているのが面白いだおる。マルドゥブルーは別に先祖の結集を打ち消そうとしているわけではなく、じっくりと相手を追い詰めていくのである。プレインズウォーカーに4T目に動かれないように、ラリーを安易に唱えられないようにゲームを作っていくのである。

 この手の強い、フレキシブルなデッキと当たる時、僕達ができることはただ3つだけだ。

 より早く相手を殺すか、ゲームプランをうまく作るか、ただ犬死するか。だ。

 親和のようなデッキがいつでもフォーマットに存在しているわけではない。しかしもし存在するようなときには、そしてゲームプランをきちんと作成せねばならないときには、どのようにすればゲームを取れるか、どのようにすれば優位に立てるかをきちんと考慮した動きが必要となるだろう。