読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

GPOKCからみたモダン(Modern Musings on the Decks of Grand Prix OKC by Adam Yurchick)

Modern Musings on the Decks of Grand Prix OKC by Adam Yurchick - Magic the Gathering (MTG)

より。

物議を醸す結果をうみだすこととなったGPOKCの結果を受けた、アーキタイプ概説系の記事です。

ーーーーー

ランタンコントロールは気に入ったかな

 Zac ElsikがGP Charlotteでベスト16へと登りつめたランタンコントロール、それがさらなる進化を経て、頂点へと上り詰めた。もう彼のデッキに対してほんとうに強いのかと疑問を抱く者はきっといないことだろう。

Lantern Control by Zac Elsik
Finished 1st Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

3 Creatures
3 Spellskite/呪文滑り

40 Spells
2 Abrupt Decay/突然の衰微
4 Ancient Stirrings/古きものの活性
4 Codex Shredder/写本裁断機
4 Ensnaring Bridge/罠の橋
1 Ghirapur Aether Grid/ギラプールの霊気格子
4 Ghoulcaller's Bell/グール呼びの鈴
4 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
4 Lantern of Insight/洞察のランタン
4 Mox Opal/オパールのモックス
3 Pithing Needle/真髄の針
2 Pyrite Spellbomb/黄鉄の呪文爆弾
2 Surgical Extraction/外科的摘出
2 Thoughtseize/思考囲い

17 Lands
2 Academy Ruins/アカデミーの廃墟
2 Blackcleave Cliffs/黒割れの崖
1 Copperline Gorge/銅線の地溝
1 Forest/森
2 Ghost Quarter/幽霊街
4 Glimmervoid/空僻地
4 Llanowar Wastes/ラノワールの荒原
1 Tendo Ice Bridge/氷の橋、天戸

Sideboard
1 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Grafdigger's Cage/墓掘りの檻
1 Nature's Claim/自然の要求
1 Pithing Needle/真髄の針
3 Pyroclasm/紅蓮地獄
4 Sun Droplet/太陽の雫
3 Welding Jar/溶接の壺

 このアーティファクト型のロックデッキは相手の心を折る形でゲームを終わらせる。これはレガシーで相殺独楽を決められた時と同じような感じのものだろうし、相対した時とても面倒だといえるだろう。このデッキは相手の有効牌を出来る限りそぎ落とし、自身のドローを出来る限り最良化させていくのだ。

 デッキに採用されているカードそれぞれはとても弱いそれではあるが、効果を噛みあわせていくことによって、対戦相手を完全に自身のコントロール下に置くことができる。そしてこの相手のドロー、パーマネントのロックはとても柔軟で対応しづらく、これらのカードを巧みに操ることによって対戦相手を完全に拘束することができるのだ。

 このデッキの概要はまだほぼ誰にも理解されておらず、内容が理解された後もどうなるかについては正直わからない。また、このデッキが既存のデッキに対してどのような相性をもっているのかについてもデータが足りず議論することは不可能である。しかしながら、ただ言えることとして、ZacはランタンコントロールがGPで勝つことのできるレベルのデッキである、ということを証明してしまったということだけは心に留めておく必要があるだろう。

双子の盛衰

 ランタンコントロールが最後に折ったのは、BBD操る青赤双子であった。

Splinter Twin by Brian Braun-Duin
Finished 2nd Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

11 Creatures
4 Deceiver Exarch/詐欺師の総督
2 Pestermite/やっかい児
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
1 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆

26 Spells
2 Cryptic Command/謎めいた命令
3 Dispel/払拭
2 Electrolyze/電解
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Remand/差し戻し
1 Roast/炙り焼き
4 Serum Visions/血清の幻視
1 Spell Snare/呪文嵌め
4 Splinter Twin/欠片の双子
1 Twisted Image/よじれた映像

23 Lands
1 Cavern of Souls/魂の洞窟
2 Desolate Lighthouse/僻地の灯台
4 Island/島
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
1 Mountain/山
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
3 Steam Vents/蒸気孔
1 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
3 Sulfur Falls/硫黄の滝

Sideboard
2 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Blood Moon/血染めの月
1 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
2 Jace, Architect of Thought/思考を築く者、ジェイス
2 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
1 Negate/否認
2 Pyroclasm/紅蓮地獄
1 Rending Volley/引き裂く流弾
1 Roast/炙り焼き
1 Teferi, Mage of Zhalfir/ザルファーの魔道士、テフェリー

 このデッキはGP CharlotteにおいてWesley Seeが準優勝した時のリストを追う形のものであろう。結局のところ、純正双子のほうが他種の双子に比べて強いということが証明されつつある。1G目においてはコンボを決めることに特化し、2G目以降にコンボが通らないと思えばコントロールへとそのデッキを変貌させることができる。また、土地基盤が安定しているためにライフロスも少なく、様々な汎用性のある土地を採用することもできる。

 グリクシス双子も今大会に於いてはベスト16に2人を入賞させるという結果に落ち着いたが、使用者割合を考慮するにこれは史正直不十分だと言わざるをえないだろう。今回はNathanielの用いたコジレックの審問によってより能動的になったリストを紹介したいと思う。

Grixis Twin by Nathaniel Smith
Finished 9th - 16th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

12 Creatures
4 Deceiver Exarch/詐欺師の総督
2 Pestermite/やっかい児
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
1 Spellskite/呪文滑り
1 Tasigur, the Golden Fang/黄金牙、タシグル

25 Spells
1 Dispel/払拭は
3 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
1 Kolaghan's Command/コラガンの命令
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Remand/差し戻し
4 Serum Visions/血清の幻視
2 Spell Snare/呪文嵌め
4 Splinter Twin/欠片の双子
2 Terminate/終止

23 Lands
1 Blackcleave Cliffs/黒割れの崖
1 Blood Crypt/血の墓所
2 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
2 Darkslick Shores/闇滑りの岸
1 Desolate Lighthouse/僻地の灯台
2 Island/島
2 Mountain/山
2 Polluted Delta/汚染された三角州
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
2 Steam Vents/蒸気孔
2 Sulfur Falls/硫黄の滝
1 Swamp/沼
1 Watery Grave/湿った墓

Sideboard
1 Anger of the Gods/神々の憤怒
1 Damnation/滅び
1 Dispel/払拭
1 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬
2 Jace, Architect of Thought/思考を築く者、ジェイス
2 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
1 Kolaghan's Command/コラガンの命令
2 Negate/否認
1 Shatterstorm/粉砕の嵐
1 Tasigur, the Golden Fang/黄金牙、タシグル
1 Terminate/終止
1 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆

 タルモツインは完全な負け組であった。使用者の数、質を考えれば完全に失望できるだけの戦績だっただろう。僕もこのデッキを用いていたのだが、このデッキのメタ対象である緑黒系デッキや青コントロールとは一切当たらず、タルモゴイフは島渡りを持つマーフォークに無視されたり、むかつきやトロンといったデッキに無視されたりしていた。このアーキタイプこそ弱いものではなかったのだが、OKCではメタゲームに沿っていなかったということだろう。

未だ適切な評価がされないデッキ エルフ

 エルフはMOCSで初めてその姿を現し、その後GP Charlotteでも勝利をおさめることとなった。また、今回のグランプリにおいてもベスト4に1人、ベスト16に1人と十分な戦績を残し、安定もしている、しかしながら未だに適切な評価をくだされていないデッキではあるだろう。

Elves by Andrew Sullano
Finished 3rd - 4th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

34 Creatures
4 Dwynen's Elite/ドゥイネンの精鋭
4 Elvish Archdruid/エルフの大ドルイド
4 Elvish Mystic/エルフの神秘家
4 Elvish Visionary/エルフの幻想家
3 Ezuri, Renegade Leader/背教の主導者、エズーリ
4 Heritage Druid/遺産のドルイド
4 Llanowar Elves/ラノワールのエルフ
4 Nettle Sentinel/イラクサの歩哨
3 Sylvan Messenger/森の伝書使

7 Spells
4 Collected Company/集合した中隊
3 Lead the Stampede/暴走の先導

19 Lands
4 Cavern of Souls/魂の洞窟
6 Forest/森
4 Horizon Canopy/地平線の梢
2 Nykthos, Shrine to Nyx/ニクスの祭殿、ニクソス
1 Pendelhaven/ペンテルヘイヴン
2 Razorverge Thicket/剃刀境の茂み

Sideboard
2 Chameleon Colossus/カメレオンの巨像
1 Choke/窒息
3 Dismember/四肢切断
2 Fracturing Gust/引き裂く突風
3 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
2 Rest in Peace/安らかなる眠り
2 Spellskite/呪文滑り

 エルフはとても好戦的なデッキであり、マーフォークと親和を混ぜたようなデッキにように感ぜられた。しかしこれはこれで、一つのアーキタイプとして成立しているのだ。エルフはマーフォークと同じように、部族シナジーを形成することで対戦相手の息の根を絶えさせる動きを行う。ロードクリーチャーを並べてビートダウンをするというよりも、軽くて速い、歯車となるクリーチャーを並べて、背教の主導者、エズーリを用いたパンプアップによって殺す、という点においては親和にひどく似ており、このカードはさながら頭蓋囲いのように動くことだろう。エルフは打点という点においてはマーフォークや親和に劣ってこそイルのだが、カードアドバンテージという点においてはそれらを大きく上回る事となる。

 森の伝書使が現れたことにより、このアーキタイプはゴブリンの首謀者を手に入れることができた。また、集合した中隊によってカードアドバンテージは容易に得ることができ、暴走の先導によってそれは更に加速することとなる。34枚もメインデッキにクリーチャーが搭載されているこのデッキにおいては、おおよそこのカードは2.8枚のクリーチャーをめくることとなる、基本的に2:1交換をすることが可能となる。それだけでなく、このカードはきっと3枚目のカードすらも生み出してしまうことだろう。マーフォークや親和は単なるビートダウンであるためにある程度対策は簡単ではあるのだが、エルフは一般的な青いデッキよりアドバンテージを稼ぐことに長けているということを考慮しておくべきだろう。

 エルフと戦うときには盤面除去のカードが必須となる。紅蓮地獄や魂の裏切りの夜と言ったカードが解答となるだろう。また、エルフは序盤似た量のドローをしていくデッキなので、逆に言えば序盤はあまりライフを攻めてこない、そのためにコンボデッキを使えば追いつくこともできなくはないだろう。

ベイベバーンベイベバーン

 僕は何度かイベントにおいて最良のデッキは何だと聞いてみたことがある。そして今回、バーンだ、という声が普段より多く聞こえた。バーンは対戦相手が対応しづらく、単純な相手とのライフレースにゲームを落としこむことができるようになる。このような開かれた環境においてはバーンはいい選択肢となることだろう。Jesper Johnson-Epsteinがそれに気づき、ベスト4(訳註:誤植か)へと自身を送り込むことができた。

Naya Burn by Jasper Johnson-Epstein
Finished 5th - 8th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

15 Creatures
4 Eidolon of the Great Revel/大歓楽の幻霊
4 Goblin Guide/ゴブリンの先達
2 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
4 Monastery Swiftspear/僧院の速槍
1 Vexing Devil/苛立たしい小悪魔

25 Spells
4 Atarka's Command/アタルカの命令
4 Boros Charm/ボロスの魔除け
4 Lava Spike/溶岩の撃ち込み
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Rift Bolt/裂け目の稲妻
2 Searing Blaze/焼尽の猛火
1 Shard Volley/欠片の飛来
2 Skullcrack/頭蓋割り

20 Lands
2 Arid Mesa/乾燥大地
3 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
1 Copperline Gorge/銅線の地溝
4 Sacred Foundry/聖なる鋳造所
3 Scalding Tarn/沸騰する小湖
2 Snow-Covered Mountain/冠雪の山
2 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
3 Wooded Foothills/樹木茂る山麓

Sideboard
1 Deflecting Palm/跳ね返す掌
3 Destructive Revelry/破壊的な享楽
1 Electrickery/電謀
1 Grafdigger's Cage/墓掘りの檻
3 Kor Firewalker/コーの火歩き
1 Path to Exile/流刑への道
2 Rending Volley/引き裂く流弾
2 Searing Blaze/焼尽の猛火
1 Skullcrack/頭蓋割り

 このデッキは渋面の溶岩使いを採用することによって親和や感染、マーフォークやエルフといったクリーチャー主体のデッキに対してマウントを取ることができたのだろう。

護符コンは健在

 精力の護符や、花盛りの夏を禁止してほしいという声が多く上がってはいるが、この強く恐ろしいと考えられているデッキも、メタ対象次第でその順位を大きく変えてしまうこととなることが証明されたのだ。たしかにフェアデッキにたいしてはマウントを取ることができ、ベスト8に1人を送り込むことができたものの、次にこのデッキがあらわれたのはベスト32までその範囲を広げてようやくのことであった。

Amulet Bloom by Benjamin Miller
Finished 5th - 8th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

7 Creatures
2 Azusa, Lost but Seeking/迷える探求者、梓
1 Dragonlord Dromoka/龍王ドロモカ
4 Primeval Titan/原始のタイタン

25 Spells
4 Amulet of Vigor/精力の護符
4 Ancient Stirrings/古きものの活性
2 Hive Mind/集団意識
2 Pact of Negation/否定の契約
4 Serum Visions/血清の幻視
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
4 Summer Bloom/花盛りの夏
4 Summoner's Pact/召喚士の契約

28 Lands
1 Boros Garrison/ボロスの駐屯地
1 Cavern of Souls/魂の洞窟
1 Forest/森
4 Gemstone Mine/宝石鉱山
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Golgari Rot Farm/ゴルガリの腐敗農場
3 Gruul Turf/グルールの芝地
1 Khalni Garden/カルニの庭
2 Mana Confluence/マナの合流点
1 Radiant Fountain/光輝の泉
1 Selesnya Sanctuary/セレズニアの聖域
4 Simic Growth Chamber/シミックの成長室
1 Slayers' Stronghold/処刑者の要塞
1 Sunhome, Fortress of the Legion/軍の要塞、サンホーム
3 Tolaria West/トレイリア西部
2 Vesuva/ヴェズーヴァ

Sideboard
2 Choke/窒息
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Hornet Queen/女王雀街
3 Leyline of Sanctity/神聖の力線
3 Seal of Primordium/原基の印章
1 Sigarda, Host of Herons/鷺群れのシガルダ
2 Swan Song/白鳥の歌
2 Thragtusk/スラーグ牙

 このデッキで面白いと思えるのは、サイドボードに窒息が2枚取られている。これはWMCQのころには見られなかったカードである。青赤コントロール系のデッキが血染めの月を用いてこちらを再起不能にしようとするのと同様に、こちらも島を殺し青系コントロールを再起不能にさせようとしているのだ。

搭載歩行機械搭載親和もメタゲーム上の居場所を見つけることとなった。

 先々週末、Chris Andersenが親和をアップデートし、搭載親和を作成した。しかしながらベスト8に残ることができず、このデッキは脚光を浴びることなく闇へときえていったのだ。しかしOKCにおいて、このデッキはシングルエリミネーションまでのこり、ベスト32にもそのデッキを刻むこととなった。

Affinity by Joseph Reiter
Finished 3rd - 4th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

28 Creatures
4 Arcbound Ravager/電結の荒廃者
3 Etched Champion/刻まれた勇者
2 Hangarback Walker/搭載歩行機械
2 Master of Etherium/エーテリウムの達人
2 Memnite/メムナイト
4 Ornithopter/羽ばたき飛行機械
4 Signal Pest/信号の邪魔者
1 Spellskite/呪文滑り
2 Steel Overseer/鋼の監視者
4 Vault Skirge/大霊堂のスカージ

16 Spells
4 Cranial Plating/頭蓋囲い
4 Galvanic Blast/感電破
4 Mox Opal/オパールのモックス
4 Springleaf Drum/バネ葉の太鼓

16 Lands
4 Blinkmoth Nexus/ちらつき蛾の生息地
4 Darksteel Citadel/ダークスティールの城塞
3 Glimmervoid/空僻地
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地
1 Mountain/山

Sideboard
2 Ancient Grudge/古えの遺恨
1 Dismember/四肢切断
1 Ethersworn Canonist/エーテル宣誓会の法学者
1 Ghirapur Aether Grid/ギラプールの霊気格子
1 Grafdigger's Cage/墓掘りの檻
1 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
1 Spell Pierce/呪文貫き
1 Spellskite/呪文滑り
2 Thoughtseize/思考囲い
1 Torpor Orb/倦怠の宝珠
1 Wear // Tear/摩耗//損耗
2 Whipflare/鞭打ち炎

 搭載歩行機械は親和がかゆいと思っていたところに手を届かせるツールとなった。そしてこの孫の手を他にも使えないかと模索しているプレイヤーも居るのだ。電結の荒廃者や鋼の監視者といったカードとこのカードはとても相性がよく、マナフラッド気味の時にもこのカードを引けばそれに対応することができる。そしてこのカードは除去を受けたとしても後にトークンを残すことができるためにこのカードパワーはとても高いと言えるだろうし、この型は今後数を増やすことだろうと推測している。

マーフォークの調整

 ここ数ヶ月、マーフォークが環境に一気に舞い戻る事となった。OKCにおいても多くのプレイヤーがこのデッキを操ろうとしたが、その多くは志半ばに倒れることとなった。しかしながら、Paulが独自のよりクリーチャー重視のチューンを施し、除去を捨て去ったマーフォークを用いてベスト8へとその身をすすめることとなった。

Merfolk by Paul Rietzl
Finished 5th - 8th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

31 Creatures
4 Cursecatcher/呪い捕らえ
4 Harbinger of the Tides/潮流の先駆け
1 Kira, Great Glass-Spinner/大いなる玻璃紡ぎ、綺羅
4 Lord of Atlantis/アトランティスの王
4 Master of the Pearl Trident/真珠三叉矛の達人
4 Master of Waves/波使い
4 Merrow Reejerey/メロウの騎兵
2 Phantasmal Image/幻影の像
4 Silvergill Adept/銀エラの達人

9 Spells
4 Aether Vial/霊気の薬瓶
4 Spreading Seas/広がりゆく海
1 Vapor Snag/蒸気の絡みつき

20 Lands
3 Cavern of Souls/魂の洞窟
11 Island/島
1 Minamo, School at Water's Edge/水辺の学舎、水面院
4 Mutavault/変わり谷
1 Oboro, Palace in the Clouds/雲の宮殿、朧宮

Sideboard
1 Dismember/四肢切断
4 Hurkyl's Recall/ハーキルの召還術
2 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
2 Remand/差し戻し
2 Spell Pierce/呪文貫き
2 Spellskite/呪文滑り
2 Vapor Snag/蒸気の絡みつき

 このデッキはもともとクリーチャー同士のシナジーを重視したデッキであり、出来る限りクリーチャーでデッキの中身を埋め尽くし、それ以外の呪文は削ってしまったほうがいいだろう。この考え方はつまり、先に殴り殺してしまえばいい、というものである。この多様化したモダンというフォーマットにおいて、クリーチャー除去はどのデッキに対しても有用か、という問いに対しては若干の疑問が残ることだろう。そのためにこの選択は有用であったと僕は思っている。

 マーフォークのリストは長く研究されており、現在採用されていたクリーチャーに関して特に大きな変化を見出すことは難しいとされていた。そこでPaulは除去としてだけでなく、自身のクリーチャーを護るためにも使える蒸気の絡みつき1枚を残して他の除去札である四肢切断や呪文貫きすらも、リストから追い出してしまったのだ。そしてその代替として、メロウの騎兵と幻影の像をデッキへと加えたのだ。ロード12枚体制において、幻影の像はほぼ確実にその姿をロードのそれとして場に現せることだろう。それは1G目において対戦相手を驚かせてそのまま死に至らせるだけの早さをもっている。また、銀エラの達人をコピーしてカードを引きましたり、波使いをコピーしてエレメンタルトークンを増やしたりすることもできるだろう。さらに言えば、霊気の薬瓶からあらわれることによって相手の原始のタイタンやグリセルブランド、ワームとぐろエンジン、さらにはエムラクールなどにも返信することもできる。欠片の双子に対応して相手に化け、コンボを非成立させることもできるだろう。また潮流の先駆けをフル投入することによってあたかも除去を内蔵しているかのようにクリーチャーを運用していくこともできるだろう。

スケープシフトは 元気です。

 ああ、スケープシフトはとても素晴らしいデッキである、ということを忘れていた人も数多くいるのではないか。そう、このデッキはまた、復活したのだ。

Scapeshift by Matthew Duggan
Finished 5th - 8th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

6 Creatures
4 Sakura-Tribe Elder/桜族の長老
2 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士

29 Spells
2 Anger of the Gods/神々の憤怒
2 Compulsive Research/入念な研究
3 Cryptic Command/謎めいた命令
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Peer Through Depths/深淵の覗き見
4 Remand/差し戻し
2 Repeal/撤廃
4 Scapeshift/風景の変容
4 Search for Tomorrow/明日への探索

25 Lands
2 Breeding Pool/繁殖池
2 Flooded Grove/溢れかえる果樹園
2 Forest/森
3 Island/島
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
2 Mountain/山
4 Steam Vents/蒸気孔
4 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
2 Valakut, the Molten Pinnacle/溶鉄の尖峰、ヴァラクート

Sideboard
2 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Combust/焼却
1 Creeping Corrosion/忍び寄る腐食
2 Dispel/払拭
1 Firespout/炎渦竜巻
1 Fracturing Gust/引き裂く突風
3 Obstinate Baloth/強情なベイロス
2 Sowing Salt/塩まき
1 Teferi, Mage of Zhalfir/ザルファーの魔道士、テフェリー

 スケープシフトは皆が忘れたころにトーナメントをかっさらうデッキであり、……どのデッキも同様か。

 今回特出して触れるべき点は特にはないのではあるが、僕はこのデッキの入念な研究について、大きく評価している。これは特に瞬唱によってFBをした時に言えることではあるのだが、風景の変容を探すためにデッキを掘り下げる、という点においてこのカードは素晴らしいと思っている。できるかぎり風景の変容を早く手札に加えられればそれは素晴らしいことだろうし、それを入念な研究を行うことで迅速に達成することができるだろう。

ナヤカンパニーがその名をモダンに刻みつつある。

 集合した中隊を採用したナヤZooがゆっくりとではあるが、その名前をこの環境に刻みつつある。このアーキタイプはベスト16にその名を残し、さらにベスト32までその視野を広げればさらなる数を見ることができた。さらに言えばWorcesterで行われたSCGでは優勝を勝ち取ることとなった。

Naya Collected Company by Daniel Foster
Finished 9th - 16th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

27 Creatures
1 Birds of Paradise/極楽鳥
4 Knight of the Reliquary/聖遺の騎士
4 Loxodon Smiter/ロクソドンの強打者
4 Noble Hierarch/貴族の教主
2 Qasali Pridemage/クァーサルの群れ魔道士
2 Scavenging Ooze/漁る軟泥
4 Tarmogoyf/タルモゴイフ
2 Voice of Resurgence/復活の声
4 Wild Nacatl/野生のナカティル

11 Spells
3 Collected Company/集合した中隊
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Path to Exile/流刑への道

22 Lands
2 Arid Mesa/乾燥台地
2 Forest/森
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Kessig Wolf Run/ケッシグの狼の地
1 Mountain/山
1 Plains/平地
1 Razorverge Thicket/剃刀境の茂み
1 Sacred Foundry/聖なる鋳造所
2 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
2 Temple Garden/寺院の庭
4 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
4 Wooded Foothills/樹木茂る山麓

Sideboard
1 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Feed the Clan/部族養い
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Kataki, War's Wage/戦争の報い、禍汰奇
2 Kor Firewalker/コーの火歩き
2 Magus of the Moon/月の大魔術師
1 Melira, Sylvok Outcast/シルヴォクののけ者、メリーラ
1 Rending Volley/引き裂く流弾
2 Stony Silence/石のような静寂
2 Thalia, Guardian of Thraben/スレイベンの守護者、サリア

 野生のナカティルや貴族の教主によって、マナジャンプを引き起こすとともにクリーチャーのパワーアップを行うこともできる。そして稲妻や流刑への道によるバックアップを受けたタルモゴイフや聖遺の騎士を集合した中隊によって選択的に送り出すことができるだろう。

 また、ナヤカンパニーのもつサイドボードの多様性に対して、僕は強い興味を持っている。昨今のモダン環境に対してぶっささる可能性のあるシルバーバレットを集合した中隊によって送り込むことができるという点は多大に評価できることだろう。

ナヤアグロの再興

 さらに攻撃的になったデッキもベスト16にその姿を残すこととなった。これは数年前に存在していた赤緑型のアグロデッキを単純にアップデートしたものであるといえよう。

Naya Aggro by Doug Hendrickson
Finished 9th - 16th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

30 Creatures
4 Burning-Tree Emissary/炎樹族の使者
4 Experiment One/実験体
2 Flinthoof Boar/火打ち蹄のイノシシ
4 Ghor-Clan Rampager/ゴーア族の暴行者
4 Goblin Guide/ゴブリンの先達
4 Kird Ape/密林の猿人
4 Tarmogoyf/タルモゴイフ
4 Wild Nacatl/野生のナカティル

12 Spells
4 Atarka's Command/アタルカの命令
4 Lightning Bolt/稲妻
2 Mutagenic Growth/変異原性の成長
2 Path to Exile/流刑への道

18 Lands
3 Arid Mesa/乾燥台地
1 Forest/森
1 Mountain/山
1 Sacred Foundry/聖なる鋳造所
3 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
1 Temple Garden/寺院の庭
4 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
4 Wooded Foothills/樹木茂る山麓

Sideboard
1 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Chained to the Rocks/岩への繋ぎとめ
2 Destructive Revelry/破壊的な享楽
1 Kataki, War's Wage/戦争の報い、禍汰奇
4 Kor Firewalker/コーの火歩き
1 Lightning Helix/稲妻のらせん
2 Rending Volley/引き裂く流弾
2 Vines of Vastwood/巨森の蔦

 集合した中隊のような貴族の教主によるマナジャンプや白いファッティを用いるのではなく、その代わりにマナカーブを一気に下に押し下げ、実験体やゴブリンの先達、密林の猿人をアタッカーとして加え、白はナカティルの殺意をより高めるためだけに用いられている。そしてゴーア族の暴行者によってブロッカーを事実上排除できるようになる。

 このデッキの骨となっている部分はアタルカの命令であると思っている。このデッキは軽いクリーチャーにあふれているという点と追加の稲妻としても動くことができるためにより早くゲームを終わらせることができるだろう。

そして、アブザンアリストクラッツとは?

 このリストをみて、きっと多くの人が「誰だこいつ」と思うことだろう。Steve Rubinは2015年の世界選手権にも姿を見せたプレイヤーであり、このプレイヤーのデッキはモダンのトーナメントシーンに新たな要素を投じることとなるかもしれない。不運なことにも今回のメタゲームが彼のデッキの好むものと一致していなかったために、もっと上位に食い込むことはできなかったが、それでもベスト16という素晴らしい順位を、アブザンアリストクラッツを用いて獲得することができたのだ。

Abzan Aristocrats by Steve Rubin
Finished 9th - 16th Place at 2015 Grand Prix Oklahoma City - 9/12

29 Creatures
4 Blood Artist/血の芸術家
1 Cartel Aristocrat/カルテルの貴種
4 Doomed Traveler/宿命の旅人
1 Eternal Witness/永遠の証人
4 Satyr Wayfinder/サテュロスの道探し
1 Teysa, Orzhov Scion/オルゾフの御曹子、テイサ
4 Tidehollow Sculler/潮の虚ろの漕ぎ手
2 Tukatongue Thallid/ツカタンのサリッド
4 Viscera Seer/臓物の予見者
4 Voice of Resurgence/復活の声

10 Spells
3 Abzan Ascendancy/アブザンの隆盛
3 Collected Company/集合した中隊
4 Return to the Ranks/戦列への復帰

21 Lands
1 Dryad Arbor/ドライアドの東屋
2 Godless Shrine/神無き祭殿
1 Isolated Chapel/孤立した礼拝堂
3 Marsh Flats/湿地の干潟
1 Overgrown Tomb/草むした墓
2 Razorverge Thicket/剃刀境の茂み
1 Snow-Covered Forest/冠雪の森
1 Snow-Covered Plains/冠雪の平地
1 Snow-Covered Swamp/冠雪の沼
1 Temple Garden/寺院の庭
3 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
4 Windswept Heath/吹きさらしの荒野

Sideboard
3 Burrenton Forge-Tender/ブレンタン炉の世話人
1 Keening Apparition/叫び回る亡霊
2 Orzhov Pontiff/オルゾフの司教
2 Path to Exile/流刑への道
1 Qasali Pridemage/クァーサルの群れ魔道士
3 Spellskite/呪文滑り
3 Stain the Mind/精神染み

 このデッキを2年前にスタンダードで見かけたという人もいることだろう。確かにこのデッキはかつてのそれによく似ている。しかし、戦列への復帰を加える事によって、そのデッキパワーは大きく向上したのだ。やられてしまったクリーチャー達を再利用することによってより効果的にクリーチャー達を使役することができる。このデッキが目指す方向は、トークンやクリーチャーを死亡させていくことによって血の芸術家、臓物の予見者の効果を誘発させ、さながら電結の荒廃者や大霊堂の信奉者のように相手のライフポイントを削っていくのだ。おそらくこのデッキで一番驚くべきポイントはアブザンの隆盛にあり、このカードがクリーチャーをより強くしたうえで新たなトークンを生み出してくれることだろう。このカードはコントロールデッキのような消耗戦を臨むデッキに対してとても強いカードとなる。集合した中隊はカードアドバンテージを得たり都合のいいカードを選んだりするために用いられており、この動きを止めることは難しいだろう。そしてさらに、サイドボードの精神染みによって対戦相手は選択肢を狭められてしまうこととなる。

 きっとモダンでできないことはないだろう、そう僕は推測している、