MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

今週のモダン~白黒トークン~(Modern Monday - BW Tokens by Frank Lepore)

Modern Monday - BW Tokens by Frank Lepore - Magic the Gathering (MTG) より。

白黒トークン!

また、この記事の途中でプレイ動画があったのですが、貼り付けることができませんでした。皆さんの目で確かめてもらえれば幸いです。

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 今週はとっても変わった週であった。インターネットでデッキを探しているときに、僕は「モダンは変革という点においてとても乾ききってしまったフォーマットである」と。どこを探しても見たことのあるようなデッキしか見当たらず、真新しい知見を得ることができないまま数時間を無駄に過ごしてしまった。

 そんな時に、Melissaが白黒トークンの記事はもう書いたかい?と聞いてきたわけだ。確かにこのアーキタイプについては過去に記事を書いていたのだが、いつだったのかは忘れてしまっていた。その後、それは去年の2月だということがわかったが、それは苦花が解禁される前の話であり、1年半という期間は記事を書き直すには十分な期間であると思われる。更に言うならば苦花が解禁されてから僕はこの2マナのトークン生産機を使ったデッキを試してみようとおもった、というものもある。

 以下のリストが何度かうまくいった最近のリストである。

22 Lands
3 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
4 Flooded Strand/溢れかえる岸辺
4 Godless Shrine/神無き祭殿
3 Isolated Chapel/孤立した礼拝堂
2 Plains/平地
1 Swamp/沼
1 Vault of the Archangel/大天使の霊堂
4 Windbrisk Heights/風立ての高地

4 Planeswalkers
2 Ajani Goldmane/黄金のたてがみのアジャニ
2 Sorin, Solemn Visitor/真面目な訪問者、ソリン

34 Spells
4 Bitterblossom/苦花
4 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
4 Intangible Virtue/無形の美徳
4 Lingering Souls/未練ある魂
4 Path to Exile/流刑への道
4 Raise the Alarm/急報
4 Spectral Procession/幽体の行列
3 Thoughtseize/思考囲い
2 Timely Reinforcements/機を見た援軍
1 Zealous Persecution/妄信的迫害

Sideboard
2 Dismember/四肢切断
3 Duress/強迫
3 Rest in Peace/安らかなる眠り
4 Stony Silence/石のような静寂
2 Timely Reinforcements/機を見た援軍
1 Zealous Persecution/妄信的迫害

 

 MOプレイヤーのJalahがこのデッキを用いてDEで4-0しており、これは好都合だった。また、同様のデッキが何度も3-1しているのも確認した。そのためにこのリストは白黒トークンがプレイアブルなデッキであり、またそれを用いて勝つことができる、ということを示してくれたわけだ。苦花の採用に関しては様々な考えがあったようだが、黄金のたてがみのアジャニや真面目な訪問者、ソリンを採用しているアーキタイプにおいては採用されていた。また、僕自身もこの2人のプレインズウォーカーを採用してみたいと思った。

 最終的には、苦花が素晴らしいということに築いた。このカードが禁止解除されたことで大喜びしたプレイヤーは多いことだろう。そして僕ももまた、このカードをデッキに入れることとなったのだ。はっきりといってしまえば、このカードは振れ幅がとても大きいカードである、ということである。たしかにこれは強いカードではあるが、その代償として前のめりとなってしまうという問題がある。言い換えれば「攻撃的なデッキで、前のめりに使うこと」がこのカードの一番の使い方であり、それができなければじりじりと自身を真綿で締めていくカードとなってしまうだろう。この「積極性の肯定」は今日のモダン環境のデッキ全体の傾向としてもあることが後押ししてくれることだろう。また、フェアリーのようなこのカードが唯一無二となるアーキタイプも存在している。このようなデッキにおいてはライフがピンチになったときには霧縛りの徒党を用いてこのエンチャントを場から消すこともできるだろう。

 そう、ライフの話で思い出した。メインデッキに機を見た援軍を2枚も入れることに対して、僕ははじめは疑念を抱いていた。そして未だに完全に認めたというわけではないのだが、苦花によるライフ損失を補填するというアイディア自体は良いものだと思っている。しかしながら、このカードは対戦相手よりも盤面上のクリーチャーの数が少なくなるようなデッキで採用されるカードであり、このデッキにおいてこのカードを完璧に使いこなせているかという点については若干の不安が残る。ボードアドバンテージを取られている盤面において役立つことを考えると十分採用足りうるものではあると思うが、3枚めを引いてしまうとそれは完全に無駄牌となってしまうため2枚の採用で十分であると考えられる。

 黄金のたてがみのアジャニの採用を清浄の名誉よりも優先するという発想はとてもおもしろいものであった。確かに苦花で生まれる黒のトークンに対して清浄の名誉は働かない一方でアジャニはすべてのクリーチャーに対してカウンターをばらまいてくれる。また、ちょっとしたことではあるがアジャニによって苦花のために必要なライフを確保してくれる、という点は大きな利点となりうるだろう。

 真面目な訪問者、ソリンをイニストラードの君主、ソリンにかわって使っているということもプレイすることによって正しい選択であるように感じた。確かに紋章こそ与える事はできないが、+1/0修正を与えることと絆魂を与えることは……そう、苦花と相性がいいというわけだ。

 このデッキは白がメインカラーであるデッキであるために、サイドボードの選択肢もとても広いものとなる。例えば安らかなる眠りや石のような静寂、機を見た援軍の増量といったものがあげられることだろう。また、神聖の力線のようなカードも必要だと思えば追加することができる。更に、10枚のハンデスによって様々なデッキを機能不全においやることができるし、妄信的迫害によってヤンパイ、親和、ミラーといったマッチアップを有利なものにすることができるだろう。2枚入れておけば十分であるだろう。

 今週木曜日にまた僕は戻ってくるけれども、今回はビデオではなく、マジックオリジン評価されてないカード10選とでも称した特集を行いたいと思う。だから見逃さないでくれ。また、Ali Aintraziと行っているPodcastFreshly Brewedも聞いてくれると嬉しいな。読んでくれてありがとう、それじゃまた!