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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

2016/4/8適用禁止改訂を受けて(Eye Is Banned. Ancestral Vision and Sword of the Meek Are Unbanned. What Now? By Reid Duke )

» Eye Is Banned. Ancestral Vision and Sword of the Meek Are Unbanned. What Now?

より。

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 MtG界に激震走る!

告知日:2016年4月4日

発効日:2016年4月8日

「Magic Online」発効日:2016年4月13日

モダン

ウギンの目》 禁止

祖先の幻視》 禁止解除

弱者の剣》 禁止解除

ヴィンテージ

磁石のゴーレム》 制限

 -2016年4月4日 禁止制限告知|マジック:ザ・ギャザリングより

 さあ、これについて どのようなことが起こるのか予測してみようではないか。

 モダン

 エルドラージの禁止による弱体化は皆が望んたことであったが、何を禁止すべきか、そしてそれ以外に何が起こるかについては様々な考えがあったと思う。改訂のたびに解禁の儀式を執り行う解禁熱望ニキは毎度どうして解禁されないんだと喚いていたが、その何人かは救われた事となるだろう。

禁止

 ウギンの目はエルドラージをトップメタとして押し上げた太陽の指輪ランド犯人の一人であり、爆発的な始動を可能とすることとなった。ウギンの目、もしくは寺院がないハンドは即マリガンされ、8枚体制の2マナランドを用いた今まで見たことのないような動きが僕達を襲ったのである。ウギンの目なき後、太陽の指輪は半分消えることとなり、その安定性は確実に落ちることだろう。

 では、エルドラージは完全に消えてしまうのか?いや、そういうことはないと思う。後でも示すが祖先の幻視が解禁されたことにより、不毛の地の絞殺者や荒廃を招くものといった昇華者型が主流になるのではないかという予測がある。これらのデッキになったとしても依然として4T目の現実を砕くもののキャストは可能だし、それは十分モダン級の動きといえよう。

 そしてこのエルドラージデッキを除いて影響があるとすればトロン、特に赤緑トロンだろう。主にこのデッキはウギンの目は一枚挿しであり、およそこれを使わなくても、(例えば3T目カーンなどで)容易に勝利にたどり着くことはできる。しかしながら長期戦においてはマナがあるのにフィニッシャーがいない、という事象も十分有り得る範囲にいるのだ。このマナフラッド対策として、探検の地図/森の占術経由のウギンの目によるフィニッシャーサーチが可能だったが、その作戦を今後取ることができない、というのは大打撃となるだろう。

 そう、その点においてトロンも安定性を失ってしまったのだ。ランプデッキの常としての、マナ加速とフィニッシャーをバランスよく引かねばならないという課題が大きくのしかかることとなる。もちろん、この程度でトロンが死に絶えることはないだろうが、フィニッシャー選択に関してよりきちんとした思考が必要になるだろう。白金の天使?隔離するタイタン?ウギン?凝り固まった構築から抜け出す必要があるだろう。

 しかし、この禁止はトロンに対して向かい風なのかというと、実はそうでもなかったりもする。この手のアンフェアデッキの常として、メタられてしまうと地獄を見るというものがある。ここで今回の禁止を考えてみよう。トロンが実質的に弱体化したためにトロンユーザーが減る、となるとトロン対策はあまりされなくなる。大爆発や塵への崩壊がサイドボードに取られなくなればトロンの使い手にとっては天国となる。そう、向かい風だけではないのだ。

 そしてもう一つ、トロンと名を関するデッキについて、僕達にはもう一つの選択肢がある。そう、青トロンだ。アカデミーの廃墟を代わりに使い、ソプターコンボをねじ込むことによって、このデッキは大きな戦力を得ることができる。さらにけちな贈り物を組み合わせることでこの動きはより容易に達成できることになるだろう。

解禁

 おかえり、弱者の剣。とはいえこのカードの強さがさっぱりわからない人もいるだろう。このカードは、以下のカードとのコンボの抑止のために禁止されていたのだ。

Thopter Foundry / 飛行機械の鋳造所 (白/黒)(青)
アーティファクト
(1),トークンでないアーティファクト1つを生け贄に捧げる:飛行を持つ青の1/1の飛行機械(Thopter)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。あなたは1点のライフを得る。

  ミッドレンジやコントロールなら容易に積むことのできる半無限コンボだ。このコンボの帰還はストームやスケープシフトにとっては割りと都合がよく、逆にZooのようなアグロ、ジャンドのような1:1型ミッドレンジには辛いものとなるだろう。

 今回の禁止改訂を見る限り、WotCはコントロールの復権を望んでいるように思える。ウギンの目によってコントロールはランプデッキにおおよそ絶望的な相性を強いられることとなり、トロンやエルドラージの餌となってしまっていた。祖先の幻視が、ソプターコンボが解禁されたことで、コントロールの堅牢性は大きく高まることとなっただろう。

では、何が起こるか

 簡単なところからいこう。

ブルームーン、エスパーコントロール、ティムールミッドレンジ、フェアリー、青白コンは祖先の幻視をおそらく積み、メタゲームに登ってくる。

 瞬唱と祖先の幻視は今後強いカードとして環境にのさばることとなるだろう。つまり、上に述べたような今まで影が薄かったデッキが大きくその勢力を伸ばすこととなると予測している。環境初期はコントロールのデッキ作りが難しくなるがゆえにすぐには増えないだろうが、ゆっくりと環境の健全化に寄与していってくれることが予測できる。

青白トロン、青黒テゼレッターといったソプターコンボ型デッキ

 ソプターコンボは別に絶対に入れなければならないものでもない。もし使いたければ青白コンに2枚ずつ雑に突っ込んでおくだけでも十分に働いてくれるとは思う。つまり何が言いたいかというとこのソプターコンボはアーティファクトを主体としたデッキでこそ輝くというものだ。もしけちな贈り物や交錯の混乱といったカードを積むことができるのならばなおその輝きは強くなるだろう。

 その点において、青白トロンはマナ基盤、アーティファクト量、ドロー・サーチ力に優れ、この動きがピッタリといえるのだ。

 また、印鑑、知識の渇望、けち採用型のエスパーコントロールにおいてはソプターコンボだけでなく屈葬ノーンも決めることができるという点でその強さは折り紙つきとなるだろう。

 可能性は無限大だが、今回の改訂は青いコントロールデッキのためのものだといってしまってもいいように思う。

モダン環境の今後

 PTOGW以前、最強のデッキは何かを見つけることに躍起になっていた僕らですら、エルドラージの強さに気づくことができなかった。今もまた、そのような環境になる可能性が高い。

 おそらく最良のデッキは親和、感染、バーン、ナヤブリッツといった超高速アグロである。何も得てはいないが何も失っていない。相手が動き出す前に殺しきりさえすれば何も問題はないのだ。

 そしてジャンド、アブザンのような突然の衰微を使うデッキはある程度メタゲームが固まっている環境では強いが多様なアーキタイプがあふれる環境になるとその地力が少々低下することとなる。ウギンの目の禁止は追い風となるが弱者の剣、祖先の幻視はとても面倒なカードとなる。ジャンドは僕が大好きなデッキであり、モダン環境でずっと使ってきたデッキではあったものの、瞬唱だらけの環境では余り使うきにはならない。

 その点において、青いミッドレンジ型のデッキは大幅に強化を受けることとなった。そう、祖先の幻視というカードの特質を踏まえればデルバーのような軽量クリーチャーからより重たいミッドレンジへと青いデッキは変わっていくこととなるだろう。

 そしてクリーチャー型コンボ、アブザンカンパニー、キキコード、エルフについてだが、これらのデッキについても大きな変化は特にないものの、きちんと動きを把握できている者でないと使いこなすのは難しいだろう。もし新しいデッキとしてこれらを組みたいというのならば止めはしないがあまりおすすめはしない。

 そして最後に、ストーム、スケープシフト、死せる生、むかつき、グリセルシュートといったコンボデッキについてだ。フォーマットが低速化するのならば、コンボは高速化すべきなのだ。祖先の幻視の待機明けより先に殺せるというのは大きなメリットだし、ソプターコンボででてくるトークンは所詮1/1でしかないのだ。……とは言え気になるのが相手の打ち消し呪文だ。打ち消しに対抗できるようなデッキならば問題はないがそれ以外のデッキならばあまり使わないほうがいいようには思う。

ヴィンテージについて

 (ここからは要約)

  • ヴィンテージ環境においてMUDはまず考えるべきデッキである
  • Mishra's Workshopは強いカードではあるが制限するほどのものではない
  • 磁石のゴーレムはマナ拘束を強いるという点において、そして未だに制限されていないという点においてピッタリのカードだといえよう。
  • そういう意味でこの制限改訂はモダンでのウギンの目禁止と似てる。
  • MUDの使い手はクリーチャー選択に迷うことになるだろう。
  • 搭載歩行機械/電結の荒廃者?煙突るつぼ?強制の門は?姥の仮面はどうだろう?
  • このおかげでMUD以外のデッキにも人権が生まれたと思う。

 (ここまで)

 

 では、新たな環境でまた楽しもうではないか!