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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

モダンでもっとむかつくために。(MODERN INSTITUTE OF TECHNOLOGY—DEVELOPING THE CORE OF AD NAUSEAM by Shawn Massak)

Modern Institute of Technology—Developing the Core of Ad Nauseam : Hipsters of the Coast

より。

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 花盛りの夏の禁止が叫ばれる中、実際に禁止されそうだという予感の元、僕は護符コンのカードをスリーブから抜き、幻視や否定の契約をむかつきとしてスリーブに入れなおした。このデッキを使い始めてそう時間はたっていないのだが、このデッキは大好きなものだ。確かに爆発力は護符コンよりは落ちるものの、デッキを引き切り、コールドスナップのアンコモンを用いて負のライフから相手を殺すデッキのこの動きはとても美しいし、気持ちよさがある。

  このデッキは、できればコミュニティでシェアしたい、という楽しさの要素抜きにしても、このデッキは相手の干渉に対して打ち消しで対処しながら相手を殺す事ができる素晴らしいデッキである。確かに速度こそ少し他のデッキよりは遅いが、このコンボには対処しづらいのだ。墓地は使わないし、クリーチャー除去も腐ることとなる。一直線のデッキでありながら、ライブラリ全体を用いて、様々なデッキと戦うことができる。天使の嗜みやファイレクシアの非生といったカードと組み合わせ、そして神聖の力線を用いて相手からの干渉を全てブロックした後、貴族階級の嘲笑とともに相手を焼ききるのだ。

 このデッキに慣れていない人のためにこのデッキの動きを簡単に説明しよう。

天使の嗜みをキャストし、むかつきを打つ。

デッキを引き切る。

猿人の指導霊を使い、稲妻の嵐を場に送り出す。

土地を全て捨てて、gg。

 このデッキは血清の幻視、手練、大霊堂の戦利品といったライブラリ操作、そしてサーチスペルにあふれており、同時に睡蓮の花や五元のプリズムといったマナ加速にも優れている。4T目コンボ始動は十分に可能だし、ノーコストの打ち消しを用いてコンボを妨害から護ることも容易にできるのだ。

 ここ2ヶ月の大会Top8のデッキリストを調べあげ、このデッキの中核となる部分と、僕達が変えられる部分について考察してみた。それをこれから示したいと思う。

土地

http://www.hipstersofthecoast.com/wp-content/uploads/2016/01/Lands.jpg

 これら7つのデッキは全て、エスパーカラーのデッキではあるのだが、どのレシピにも必ず現れているカードがあるのだ。そう、欺瞞の神殿と平地だ。いずれのデッキも20~22枚の様々な土地を様々に採用し(似ているように見えるデッキは同じ使い手によるものだ)ており、また、他のこの手のデッキとは違いフェッチランドの採用枚数がひどく少なくなっている。というのも稲妻の嵐のための土地が必要となっているからだろう。

 むかつきの独特なところはまたその占術ランドが多様に採用されている、という点にある。このカードはタップインという致命的弱点が故にモダンではあまり採用されていないが、このデッキならばコンボパーツを集めてから動くしかないために、そのような遅いカードでも十分に使えるのだ。他のエスパー型デッキとは異なり、このデッキは宝石鉱山を数枚採用している事が多い。確かに使い切りの土地ではあるのだが、タップだけでエスパーカラーだけでなく、赤までも出せるというのは指導霊を使わずともすむ、という点で効果的だといえる。またサイド後のパーツ、ドロモカや紅蓮地獄もこの土地を経由せずに打つことは不可能だろう。

クリーチャー/呪文

http://www.hipstersofthecoast.com/wp-content/uploads/2016/01/Creatures-Other-Spells.jpg

 マナ基盤こそプレイヤーによって様々だったが、ここに来て固定パーツが見えてきたように思う。

コンボパーツ

  • 4 むかつき
  • 4 天使の嗜み
  • 2~3 ファイレクシアの非生
  • 1~2 稲妻の嵐

マナ生成

  • 4 猿人の指導霊
  • 4 五元のプリズム
  • 4 睡蓮の花

ドロー/サーチ

  • 4 血清の幻視
  • 4 手練

コンボの保護

  • 3 否定の契約

  これらのカードと土地20枚、合計54枚がこのデッキの固定スロットといえる。そしてのこりの6枚を調整していくこととなる。そして以下がこの候補だ。

他の勝ち手段

  • 燃焼
  • 研究室の偏執狂
  • 妖術師のガラクタ

マナ加速

  • 発熱の儀式
  • 捨て身の儀式

ドロー/サーチ

  • 大霊堂の戦利品
  • 神秘の指導

コンボ保護

  • 残響する真実

 これらのカードの中では大霊堂の戦利品が最も面白いカードだろう。このカードはコンボパーツ探しに最適なカードと言っていいだろう、1マナで必要なカードを簡単に見つけ出すことができる、またライフルーズは嗜みや非生により帳消しにできるわけだ。まあ、このカードはピン差しカードを追放してしまったり、勝ち筋の土地を必要数用意できなくなったりという諸刃の剣となる。僕自身はこのカードを使いたくないのだが、3枚使っている人もいる。

 中枢部の次にサイドボードを見ていこう。http://www.hipstersofthecoast.com/wp-content/uploads/2016/01/Sideboard.jpg

 このリストを見ればわかるだろうが、全てのリストが神聖の力線と殺戮の契約を採用している。神聖の力線はハンデスやリリアナなどを擁する緑黒系デッキへの切り札となる。また殺戮の契約は呪文滑りや翻弄する魔道士のようなコンボを妨害してくるカードへの解答となる。残りの10枚はデッキによって様々だ。新たな脅威、コンボの再利用、フォグ、コンボ保護……そのプレイヤーに大きく依存することとなる。

 それでは、ちょっとリストもみてみよう。

TonyTriceps MTGO Daily 12/31/15 1st Place

21 Lands
1 Boseiju, Who Shelters All/全てを護るもの、母聖樹
1 Flooded Strand/溢れかえる岸辺
2 Gemstone Mine/宝石鉱山
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
2 Island/島
1 Plains/平地
3 Polluted Delta/汚染された三角州
2 Swamp/沼
2 Temple of Deceit/欺瞞の神殿
2 Temple of Enlightenment/啓蒙の神殿
1 Tolaria West/トレイリア西部
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
2 Watery Grave/湿った墓

4 Creatures
4 Simian Spirit Guide/猿人の指導霊

35 Spells
4 Ad Nauseam/むかつき
4 Angel’s Grace/天使の嗜み
1 Echoing Truth/残響する真実
1 Lightning Storm/稲妻の嵐
2 Mystical Teachings/神秘の指導
3 Pact of Negation/否定の契約
1 Pyretic Ritual/発熱の儀式
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Sleight of Hand/手練
1 Conjurer’s Bauble/妖術師のガラクタ
4 Lotus Bloom/睡蓮の花
4 Pentad Prism/五元のプリズム
2 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
Sideboard
1 Darkness/暗黒
3 Duress/強迫
1 Echoing Truth/残響する真実
3 Hurkyl’s Recall/ハーキルの召還術
1 Laboratory Maniac/研究室の偏執狂
4 Leyline of Sanctity/神聖の力線
1 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
1 Slaughter Pact/殺戮の契約

 Rodrigo Togores - MKM Series - Modern Main Event 12/20/15

21 Lands
4 Darkslick Shores/闇滑りの岸
2 Dreadship Reef/戦慄艦の浅瀬
4 Gemstone Mine/宝石鉱山
2 Plains/平地
4 Seachrome Coast/金属海の沿岸
4 Temple of Deceit/欺瞞の神殿
1 Temple of Enlightenment/啓蒙の神殿

4 Creatures
4 Simian Spirit Guide/猿人の指導霊

35 Spells
4 Ad Nauseam/むかつき
4 Angel’s Grace/天使の嗜み
2 Lightning Storm/稲妻の嵐
3 Pact of Negation/否定の契約
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Sleight of Hand/手練
3 Spoils of the Vault/大霊堂の戦利品
4 Lotus Bloom/睡蓮の花
4 Pentad Prism/五元のプリズム
3 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
Sideboard
1 Boseiju, Who Shelters All/全てを護るもの、母聖樹
3 Darkness/暗黒
2 Dragonlord Dromoka/龍王ドロモカ
1 Duress/強迫
1 Laboratory Maniac/研究室の偏執狂
4 Leyline of Sanctity/神聖の力線
1 Pact of Negation/否定の契約
1 Patrician’s Scorn/貴族階級の嘲笑
1 Slaughter Pact/殺戮の契約

  おそらくこれら2角デッキの一番の違いは神秘の指導と大霊堂の戦利品だろう。神秘の指導はもっさりしたカードだが、確実にコンボパーツを見つけてこれる。一方で戦利品は先に行ったとおり危険はあるがより効率は良い。稲妻の嵐が追放されてしまってもいいように複数枚積んでいるほか、先に捨ててしまった嵐を回収するためのガラクタも採用している。またマナベースにもフェッチショックマナベースとミラ傷貯蔵カウンターマナベースと大きく差がある。

 来週、実際のマッチアップ、サイドボード、マリガン基準について述べていきたいと思う。