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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

12月のメタゲーム変遷について(Modern Metagame Breakdown: 12/1 - 12/31 by Sheridan Lardner)

メタゲーム

Modern Metagame Breakdown: 12/1 – 12/31 – Modern Nexus

より。

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 今回、特にメタゲームの大きな変化は起こらなかった。禁止リストの更新が間近に差し迫り、また新たなミッドレンジが環境に登場したことにより、今月のメタゲーム分析を行うのはバカバカしいようにも思えた。しかし18日までにもイベントは何度もいくつかあるわけだし、それまでただ待っているのも億劫である。加えてモダンは禁止改定までの間もずっと遊べるわけだし、12月の流行を抑えておいて損するということはないだろう。

 11月のメタゲーム変化において、僕達はちょっとした、しかしながらとても重要な知見を得ることができた。赤緑トロンや護符コンといった土地コンボがTier1に居座ることとなり、代わりに感染やマーフォークがTier1から退場することとなった。同時に、グリクシスカラーのデッキもその多くがコントロール要素を捨て、どちらかというとミッドレンジ型のデッキへと進化することとなった。フェアデッキがTier2においてその数を減らし、そして、珊瑚兜を使ったZoo、Zoo、そしてZoo。これが先月のまとめ、ひいては2015年全体のまとめとなるだろう。2016年、そしてこの1月のメタゲームの変化について考えるために、今回は分析よりかは予測を中心とした記事としたいと思う。

Tier1について

  SCGや多くのイタリアや日本で開かれた大規模なトーナメント、またいつもの地方イベントを加味したとしても、12月はモダンの冬だったといえよう。イベントは55回しかなく、11月期のおよそ半分に落ちることとなった。今回のデータの大半はMO頼みとなってしまう。といってもこれも55回のイベントのデータであり、500のデッキのデータが蓄積されている。そしてMOで開かれているリーグやMOCSのデータもこの中に含まれている。このトップ8に入賞してきたデッキが、主にTier1を構成することとなった。あ、包囲サイさん出たいのはわかりますがもうちょっとまって。

 12月には大きなイベントがなかったために、今回の分析にはまたGPPittsの二日目のデータを用いるはめになった。更に、この際SCG Cincinnnatiのデータも入れてしまった。あくまでこれは12月のデータとして作りたかったのだが、イベント数が少なすぎたし、何より総括としてのデータが足りていなかったのだ。

 まあともかく、これが12月のTier1群だ。いつものように、これらのデッキにはいつでも出くわす可能性がある。それへの対処は怠らないようにしたい。

 デジャブ?気のせいだって。ああ、そうだね。気のせいじゃないね。11月との違いはアブザンが加わっただけだ。トロンや護符コンのようなオール・イン土地コンボの動きに若干の変化はあるもののTier1で在り続けた。そしてアブザンだ。ジャンドの仲間がまた帰ってきたのだ。これは今後も増える可能性があるだろう。

 バーンが増えるなんて先月言ってた僕はなんて馬鹿なんだろうね。今後親和の逆張りをすることはないだろう。親和を除いてすべてのデッキが1%レベルの増減を見せることとなった。しかしこれはオフシーズンではよくあることであり、アブザンの復興以外であまり考慮すべきものではないようには思っている。

 しかしながら、この数字からでもわかることはある。それらについて触れていこうと思う。

双子は未だモダンの王たり続けている。

 まあ、いつものことだ。オール・インデッキへの対抗策として、このデッキは数を多少増やしている。純正の増加、グリクシスの少々の減少、GPでの勝利を受けたトリコの増加、そしてティムール。合わせて12.5%もの数が存在している。トロンが呪文滑りを増やしたり、白黒エルドラージが増えたり、アブザンが増加する事によってこのデッキが数を減らすことを願うほかないプレイヤーもいることだろう。

トロンは完全に立ち位置を確立した。

 Jim Davisが赤緑トロンを率いてSCGの頂点に立ったのは何ら偶然ではない。Cincinnatiにおいても、トロンは初めて2日目使用率トップを取ることとなった。そうしてこのデッキは先月のTier top 2へと上り詰めたのだ。大爆発の魔道士や塵への崩壊といったメタカードこそあるが、その手のデッキはその数を減らしており、今後黒xエルドラージの増加を受けてその地位は更に確立することだろう。また3T目カーンの脅威に備えて置く必要も十分にある。

アブザンの隆盛/ジャンドの下落?

 先月のジャンドの減少とアブザンの増加には目をみはるものがあった。この多くがMO由来のものであるとはいえ、アブザンとジャンドはすでにその差が0.52%程度しかないのである。と入ってもジャンドは赤緑トロンにはアブザンほど相性が悪いということもなく、闇の腹心とコラガンの命令、そして大爆発の魔道士によって流刑への道程度の利点しかないアブザンを引き離すことができる。つまるところトロンの増加を物ともしないだけのアブザンの使用理由がそこにはあるということである。例えばジャンド自体の増加を受けて、それを殺すためにこのデッキが増えたというものだ。ご存知の通り、アブザンはジャンドには強い。ジャンドが増えるのならばそれをメタして増えるのは当然といえよう。そしてもう一つは未練ある魂だ。このカードによってジャンド、グリクシス、双子戦を有利にすることができる。またもちろんこれは親和やエルドラージに対しても有用であるというわけだ。今後アブザンはまたメタゲームに居座ることとなると思われる。

 

 これらの考察に加え、親和がやはりモダン最強のアグロデッキであるということは忘れないでもらいたい。(そしてそれが減るなんていうクソみたいなギャンブルをしてはいけない)後でバーンについても触れるつもりではあるが、少なくとも今言えることとしてはサイドボードがバーンとZooの増加を受けて赤対策へとシフトしてしまったためにその数を減らしてしまったのだと思っている。RDWは確かにモダンでも通用するデッキではある。しかしながらその地位はアーティファクト対策が減っている今、親和のほうが適切なものとなっている。また最後に、護符コンがまたTier1に生き残っており、十分考慮しておかねばならぬデッキとしてこのフォーマットを見守っていることにも触れておこう。

Tier2について

 今月は先月みたいな地獄にはならなかった。15もあったこの項目は今回12へとその数を減らした。これはTier1におけるデッキ率の増減を受けたというものもある。またあくまでTier2は当たるかどうか怪しい部分があるというだけで、その地力は十分にあるのだ。Tier1対策だけに気を取られ、Tier2群への対策を忘れてはならない。例えば感染の巨森の蔦やアブザンカンパニーの召還の調べからの呪文滑りといったカードを忘れてしまっては元も子もない。

 

 さらば、グリクシスコントロール、グルールZoo、騎士の撤退コンボ、タルモツイン、そしてエルフよ。今回はその代わりにジェスカイ双子がその地位に収まることとなった。また、グリクシスカラーは謎めいた命令を捨てミッドレンジ化し、荒廃を招くものが現れることとなった。エルドラージは抜きとしてもこの変化は十分あり得るものだったといえよう。またこれらの消えたデッキはまた戻ってくるだろうと推測している。例えばタルモ双子はきっと戻ってくるだろうし、グリクシスミッドレンジはその数をさらに増やすことだろう。そして今回は、そのデッキの増減よりは新しく生まれたエルドラージデッキについて、語っていきたいと思うのだ。

 昨日の記事においてもふれたが、その後の調整で更にそれは確信へと至った。黒単エルドラージはプレイアブルなデッキであると。ネット上にいる禁止厨を騒がせかねないレベルか?いや、試した人ならわかるだろうが、まだそのレベルには達していないだろう。強力なデッキか、と聞かれればフォイルのウギンの目をかけてもいいと言っていいだろう。ミッドレンジ/ランプのハイブリッド型デッキは今後もTier2に残るだろうし、2016年を通じてグリクシスのように成長し、もしやTier1を脅かすものとなるかもしれない。……がその判断にはまだ早いだろう月曜日にも書いたように、白黒エルドラージはこのアーキタイプの中で一番可能性を感じるものではあった。しかしながらこれでまだ完璧とはいえないだろう、と思っているこれから数ヶ月をかけて、このエルドラージはより高みを目指すこととなるだろう。そしてそれが完成した時、エルドラージはモダン環境をも脅かす怪物となるのである。

 2016年、彼らのようにエルドラージと戦うためにはまずはこのデッキがどのような動きをしてくるのかを知っておく必要があるだろう。もし差し戻しで荒廃を招くものを対処できると思っているのならば、辱めを受ける前におとなしく待つべきだろう。エルドラージの動きを、そしてエルドラージがどれほど恐ろしいかを、僕たちは知っておかなくてはならないのだ。ジャンドやアブザン、そしてグリクシスはこの空腹な昇華者の餌でしかないのだ。また同様のことが墓地依存のデッキや、2T目不毛の地の絞殺者によって考察されてしまうデッキにも言える。一方でバーンやマーフォーク、親和や赤緑トロンはこのデッキの敵となる。最後にこのフォーマットの予測としては、このエルドラージが与える影響を無視することはできないだろう。アブザン、ジャンド、グリクシスがその数を減らすのならば何が良いデッキとなり、何が悪いデッキとなるだろうか。ブリッツ型のアグロデッキが増えるならばどのデッキがより良いだろうか。これらの問に考え続けるのがこの年のモダンの重要なポイントとなるだろう。

 まあそれ以上に、禁止改定による影響を十分に考慮する必要はあるだろう。これについては他の記事で語ることとしたいが、幾つかの変更はある得ると思っている。まあ、これを話すにはまだ早いだろう。

今後のメタゲーム予測について

 バーンが親和を追い抜くなどといった予想をしたことについてはもう何も言いたくない。今までずっと親和がメタゲームを支配してきたわけだし、どんな要素をもってそれを塗り替えたのかほんとうにわからない。ただひとつ言えるのは2016年のメタゲームは比較的予想しやすいということだ。バーンについての予測はそれほど悪いものでもなかった。去年は11ヶ月の間に22の予想を行い、その68%が正解していた。コイントス成功をウラモグに感謝したい。

 そしてこの後の予想の前に、バーンと親和に関して、この予測をしておきたい。

バーンが親和を追い抜くようなことは、ない。

 自分に対してもう一度言っておきたい。親和に対して賭けを打ってはいけない、と。他のデッキにこの台詞を使ったような記憶もあるが、今こそ、これを使うべき時だろう。2015年の間ずっとこのデッキはトップメタであり、8月以降は最強のアグロデッキとして君臨していた。5ヶ月間もの間、サイドボードで対策をしてきても、ずっとトップメタでいつづけたのだ。バーンとは違うのだ。バーンはサイドボードでどれだけの対策がなされたかによってその立ち位置が大きく変わるのだ。確かに、バーンのほうが親和より強いというメタゲームも存在するだろう。しかしながらおおよその場合親和のパワーのほうがこの溶岩の撃ち込み軍より強いのだ。そして悲しいかなシェア率においても支配的にならずにメタゲーム上に居続けているのだ。8月以来このフォーマット上で10%のシェア率で在り続けているのだ。このデッキがどれほど強い、良いデッキであるかを示す、良い指標となるだろう。

 さあ、2016年に戻ってこよう。そしてこれからのメタゲームについて考えてみようではないか。正直1年まるごとのメタゲーム予測などほぼ不可能であり、そもそも2月までのそれすら怪しいレベルである。禁止リストや再録によって大きく変わってくるおそれがあるものの、短期間、そして長期間両方の予測についてこれからしていこうと思う。

短期間での予測

黒系エルドラージはtier1へとたどり着く

 様々な記事においてすでに僕は黒系エルドラージについて死ぬほど語ってきた。ああ。きちんと回した後ではあるけどね。これが今日最後のこのデッキへの言及となる。このデッキのシェア速度を考えるならば一気にこのデッキはわからん殺しとしてTier1まで上り詰めることとなるだろう。その後はメタゲームの変化に応じてまたTier2にその姿を落としてしまうだろうが禁止厨とかの話はしらない。

アブザンはジャンドを追い抜く

 アブザンとジャンドは四天王4つ目の席をいつも奪い合っているアーキタイプであり、その帰還の前にはちょっとした前兆があるのである。例えば稲妻が弱くなればジャンドが衰退する。感染とマーフォークが消え、トロン、双子がトップへと躍り出た。エルドラージは稲妻など気にしない。となるならばジャンドが生き残る理由は特にはないと言えよう。そして次に、正直護符コンは今後このメタゲームから退くのではないかと予感しており、となると血染めの月が減ることになるのではないかと思っている、それがアブザンへの追い風となってくれるのではないかと思っている。

長期間での予測

新たな青いコントロールデッキが生まれる

 双子は別として、モダンは青いコントロールがTier1に存在していないフォーマットだ。これは主にミッドレンジ、コントロールがほとんど強みを持てていないというのが原因であろう。アグロデッキも、ランプデッキも存在しているとなるとメタゲームを健全化するためにはコントロールデッキの隆盛が必要不可欠と言ってしまっていいだろう。グリクシスもコントロールを捨ててミッドレンジとなってしまった。弱者の剣や祖先の幻視の解禁、嘘か真かの再録、双子が使えないFoWのようなカードの誕生によりそれは簡単に行われるだろうと思っている。

無垢の血

 おそらくこれはイニストラードを覆う影で実現されるだろう。これをリーガルにする以外の理由でこの次元を再訪する必要はないくらいだ。マローも大好きだと言っていたし、こうなってくれればいいな。欲を言えばBud Cookがイラスト書いてくれれば最高。

モダン四天王は四天王で在り続ける。

 双子、緑黒、バーン、親和。この四天王がモダン環境のバランスを保っている。この手のデッキにも確かに亜種は存在しているが、基本戦略としては4種類に分類可能だろう。そしてこの傾向は今年一年も大きくは変わらないだろう。とはいえこれは禁止改定が特に何も起こらなかったり、よっぽど変なことが起こらなかった時だけである。それこそ18日に大きく変化が訪れることがあったとしてもそれはそれだ。

 

 最後に、2015年このサイトを訪れてくれたみなへ、ありがとうと言いたい。君たちがいなければこのサイトは死んでいただろうし2016年も頑張りたいと思っているよ。特に無垢の血についてはあたっていたらほめてほしい。

 以上が先月のメタゲーム、そして今年に関しての予想だ。さあ、今月使うデッキの目処はついたかい?2016年、さらに伸びそうなテーマはあったかい?もし気になる点があればぜひコメントしてほしい。僕もそれを読むのを楽しみにしているよ。