MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

エルドラージの使い方(Eldrazi Deck Guide By Eric Froehlich)

» Eldrazi Deck Guide

より。

戻ってきました。ペースは落ちますが、よろしくお願いします。

OGWのカードについてはまだ触れられていない記事です。参考程度にどうぞ。

ーーーーー

 BFZが世にでる前、2枚以上のウギンの目を採用しているようなデッキはなかった。というのもこれは伝説の土地であり、かつマナを生むことができないカードであったからだ。そこで、アーボーグを使ってみた。

 アーボーグの手によって、ウギンの目はさながらウルザの塔に動くようになってくれた。しかも都合がいいことに、この実質3マナは2枚の土地を揃えるだけで成立させられる、いわばミニトロンだと言えよう。さらにここに適当な土地が1枚あれば、そう、3T目に荒廃を招くものを場に送り出すことができるのだ。

  エルドラージの寺院もまた、この新たなアーキタイプをより強力にするエンジンとなってくれた。多くのエルドラージは無色でこそあるがマナ域が非常に高い。この問題を解決してくれるのがこのカードとなる。僕はこの前の、このデッキに関した記事で実際のカードについて述べてきたが、実際にはこの土地によってこのアーキタイプが成立したといってもいいだろう。

 荒廃を招くものや忘却蒔きはウギンの目や寺院の手によってとても早いターンからキャストすることができ、更に都合がいいことにたとえ打ち消されたとしてもその誘発能力は解決されてしまうのである。

 これを差し戻したいって?まあ、確かに3T目パワー5の化物の着地は回避できるかもしれない。しかしながらその誘発能力には対処できず、デッキトップから土地を奪われてしまうこととなる。「……とはいえモダンはフェッチランド大国のフォーマットだ。沸騰する小湖をもってかれたからといってあってタッチ白の黒いデッキなら使いようがない」と思う人もいるだろう。アーボーグのテキストをもう一度よく読んでみてほしい。そう、このフェッチランドすらもこのデッキは沼として最大限に活用しているのだ。

 絶え間ない飢餓、ウラモグはBFZにて現れた素晴らしいクリーチャーだ。そしてこのデッキにおいては普通に唱えることも相当容易なのだ。唱えるための土地枚数は相当少なくなっているだろうし、荒廃を招くものや忘却蒔きによるマナ加速によってより早く繰り出すことも簡単にできるだろう。そして、相手の脅威を全てなぎ倒し、マナ基盤をズタズタにしてやるのだ。勝利は一瞬で手に入るだろう。

 不毛の地の絞殺者はいずれのデッキにおいても見ることができるカードである。黒マナ源と寺院か目があれば2T目にこのカードは簡単に場に出てくる。そしてなんかしらの形で昇華条件を満たせておけば更にクリーチャー除去のおまけまでついてくることとなる。それはとても価値のあることである。ある種のデッキならば、たとえこのカードがサイドアウトされていたとしても、追放カードに対してカウンターを打たなくてはならないように思ってしまうことだろう。

 このデッキはまた、昇華者を最大限に利用できるようにできている。大祖始の遺産やひっかき爪といった大抵の土地で1T目からキャストし、使える除外アーティファクトを採用している。血清の幻視や思考掃き、ギタクシア派の調査などのキャントリップによって、そして入っていないデッキは殆ど無いだろう、フェッチランドによって、墓地は早急に溜まっていくこととなる。それらをちまちまと追放し、爆発させるのだ。

 探検の地図は確かに、アーボーグやウギンの目を探すのに役立ってくれる。しかしながらこのカードは若干遅く、またマナフラッドのケアもしづらい。エルドラージの寺院ならばまだ価値もあるが、その他の土地についてはそもそも4積みしている上伝説のパーマネントであるためにその価値は急落することとなるだろう。

 コジレックの審問は少なくとも1G目で素晴らしいカードとなってくれる。思考囲いのようなライフペイを必要としないというのはこのデッキに置いて非常に役に立つこととなるだろう。確かにこのデッキは脅威を早期から展開することができるが、忘却蒔きや荒廃を招くものを意にも介さないコンボデッキが多数存在している。そして序盤のハンデスとしては思考囲いや強迫より、このカードのほうが素晴らしいと言えよう。

 精神石は僕の大好きなカードの一つであり、このデッキに採用されていることに大いに喜んだ。序盤のマナ加速であり、後半のキャントリップとなるこのカードは、後半に引いても損しない、素晴らしいカードだと思っている。大祖始の遺産と同様、マナコストが軽いというのも追い風である。

 このデッキに除去を入れるかという点については、まだ議論の余地があるように思っている。中盤を乗り切るために除去を搭載しているデッキもあれば、コンボに重点を置いている構築も存在しており、まだどちらがいいかというのははっきりとしていない。喉首狙いや四肢切断、殺戮の契約と言ったカードはコストも安く、使いやすい除去といえる。デカブツを繰り出した後も四肢切断や殺戮の契約を打てるのはたしかに素晴らしいことだといえる。しかしながら、欠片の双子がこの次元から消失してしまった今、この利点は少々評価しにくいものとはなってしまった。とはいえ、除去を入れる意味は未だに十分にあるとは思っている。

 破滅の伝導者はまだトーナメントシーンで見られているカードでこそないが、ウラモグをサーチして唱えやすくしてくれるカードとして、採用される価値は十分にあるように思っている。全ては塵に、も黒エルドラージのようなマナ加速が可能なデッキとしての全体除去としての役割を担うことができるだろう。

黒ドラージ

Jacob Baugh, 99th Place at a Modern Open

24 Lands
1 Bojuka Bog/ボジューカの沼
4 Eldrazi Temple/エルドラージの寺院
4 Ghost Quarter/幽霊街
4 Eye of Ugin/ウギンの目
4 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
7 Swamp/沼

14 Creatures
4 Blight Herder/荒廃を招くもの
4 Oblivion Sower/忘却蒔き
4 Wasteland Strangler/不毛の地の絞殺者
2 Ulamog, the Ceaseless Hunger/絶え間ない飢餓、ウラモグ

26 Spells
3 Expedition Map/探検の地図
2 Mind Stone/精神石
4 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
3 Scrabbling Claws/ひっかき爪
3 Dismember/四肢切断
1 Go for the Throat/喉首狙い
2 Slaughter Pact/殺戮の契約
4 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問

Sideboard
2 Ratchet Bomb/漸増爆弾
4 Sun Droplet/太陽の雫
2 Night of Souls' Betrayal/魂の裏切りの夜
1 Cranial Extraction/頭蓋の摘出
2 Drown in Sorrow/悲哀まみれ
3 Duress/強迫
1 Memoricide/記憶殺し 

タッチカラーの選択肢

 色をタッチするかどうか、という選択も僕達がこの頃関心を持っていることだといえるだろう。一般にこのデッキのタッチカラーとしては白が有用ではないか、と考えられている。確かに流刑への道や未練ある魂といった強いカードをデッキの中に詰め込むことができるのは大きな利点だと言えよう。飛行持ちのクロックはこの環境において確かに強い。そしてさらに言えば時間稼ぎも可能となるのだ。親和や感染といったデッキ相手における時間稼ぎのカードとして、このカード以上に強いカードもほとほと見受けられない。

 そして2色目を使う理由最も大きな理由としては、サイドボードの選択肢の多様性があげられる。白はサイドボードの選択肢を最も多様に取れるデッキだと思っており、その点でデッキに白をタッチしようとするのは合理的な選択といえる。安らかなる眠りは大祖始だけでは対処できないような墓地強依存デッキに対して、そして石のような静寂は親和のようなアーティファクト依存デッキに。そして機を見た援軍も取れるというのは大きな利点と家様。このカードはまるで時間の伸長のように動いてくれることもあるのだ。

白黒ドラージ

Matthew Dilks, 10th Place at a Modern Open

25 Lands
2 Plains/平地
2 Swamp/沼
1 Bojuka Bog/ボジューカの沼
1 Cavern of Souls/魂の洞窟
4 Eldrazi Temple/エルドラージの寺院
4 Ghost Quarter/幽霊街
2 Godless Shrine/神なき神殿
4 Marsh Flats/湿地の干潟
1 Vault of the Archangel/大天使の霊堂
2 Eye of Ugin/ウギンの目
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ

14 Creatures
1 Spellskite/呪文滑り
4 Blight Herder/荒廃を招くもの
4 Oblivion Sower/忘却蒔き
4 Wasteland Strangler/不毛の地の絞殺者
1 Ulamog, the Ceaseless Hunger/絶え間ない飢餓、ウラモグ

21 Spells
1 Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ
2 Expedition Map/探検の地図
4 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
4 Path to Exile/流刑への道
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
4 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
4 Lingering Souls/未練ある魂
1 Thoughtseize/思考囲い

Sideboard
1 Crucible of Worlds/世界のるつぼ
2 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬
2 Stony Silence/石のような静寂
2 Celestial Purge/天界の粛清
2 Disenchant/解呪
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
1 Liliana of the Veil/ヴェールのリリアナ
1 Duress/強迫
3 Timely Reinforcements/機を見た援軍

 タッチ赤による、紅蓮地獄や稲妻の使用も、除去の選択肢を増やす意味で良好だろう。さらにいえば、白では使えなかった汚損破や殺戮遊戯によって親和やコンボデッキ対策ができるのだ。引き裂く流弾の有用性こそ落ちたものの、塵への崩壊はトロン、エルドラージだらけのこの環境をぶち壊してくれることだろう。確かに護符コンに対してはこのカードはうまく使えなかったが今の環境には非常にマッチしていると言える。

 コジレックの帰還は赤をタッチする理由としてあげられるカードの一つだ。このカードはウラモグ以外の重いエルドラージの採用を後押ししてくれることだろう。インスタントタイミングでのノーコストフラッシュバックはスタンダードだけでなく、モダンにもひどい影響を与えていくことだろう。

赤黒ドラージ

TOYOKWSK, 5-0 in an MTGO Modern League

25 Lands
3 Mountain/山
1 Swamp/沼
1 Blackcleave Cliffs/黒割れの崖
2 Blood Crypt/血の墓所
4 Bloodstained Mire/血染めのぬかるみ
4 Eldrazi Temple/エルドラージの寺院
3 Eye of Ugin/ウギンの目
3 Ghost Quarter/幽霊街
1 Marsh Flats/湿地の干潟
1 Tomb of the Spirit Dragon/精霊龍の墓
2 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ

13 Creatures
4 Wasteland Strangler/不毛の地の絞殺者
4 Blight Herder/荒廃を招くもの
4 Oblivion Sower/忘却蒔き
1 Ulamog, the Ceaseless Hunger/絶え間ない飢餓、ウラモグ

22 Spells
1 All Is Dust/全ては塵に
2 Anger of the Gods/神々の憤怒
3 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
2 Pyroclasm/紅蓮地獄
2 Thoughtseize/思考囲い
2 Go for the Throat/喉首狙い
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
3 Expedition Map/探検の地図
2 Nihil Spellbomb/虚無の呪文爆弾
4 Relic of Progenitus/大祖始の遺産

Sideboard
1 Pyroclasm/紅蓮地獄
1 Crucible of Worlds/世界のるつぼ
2 Crumble to Dust/塵への崩壊
2 Duress/強迫
2 Rending Volley/引き裂く流弾
2 Slaughter Games/殺戮遊戯
3 Vampiric Link/吸血の絆
2 Vandalblast/汚損破

 

サイドボードについて

 この手のデッキでのサイドボードを考える上で必須なのが、どのパーツが不必要なのかをきちんと判断することだろう。不毛の地の絞殺者などの除去や、リンリン、ハンデス……これらのカードが輝くマッチアップもあれば事実上ゴミとなるマッチアップも存在する。そう、このデッキ、なんだかんだで1G目死に札がとても多くなりうるデッキなのだ。たしかにカードパワーは高いものの、ドロー運が偏ってしまえば簡単に負けてしまう、という要素もはらんでいる。

 その一方で、もちろんぶっ刺されば強いカードも存在する。例えば大祖始の遺産は死せる生や瞬唱、コラコマやタルモに対して有用であり、メイン幽霊街によって感染や親和の蛾や、スケープシフトのヴァラクートなどを止めることもできる。このメタゲームとの相性がエルドラージを使う理由の後押しともなるだろう。

  モダンには多量のデッキがプレイアブルに存在しており、おそらく30を超えるようなデッキに対してサイドボードに準備できるカードはたったの15枚しかない。そこで僕は今回、一般的によく使われているアーキタイプについてその対策を述べていきたいと思う。

アグロ系

 ここにはバーン、Zoo、親和、感染がカテゴライズされることとなる。また、呪禁オーラもここに入れていいだろうが、ピン除去では対応できないためにヴェールのリリアナや2T目の紅蓮地獄が必須となるだろう。(全ては塵に、は遅すぎる。)

 親和は相性最悪のマッチアップと言っていいだろう。キルターンに電結の荒廃者を起動するまで、おそらく墓地に何も落ちることもなく、そしてフェッチランドは使われず、唱えられる呪文は全てパーマネントとなる。つまり、昇華させることが一切困難なのだ。そして彼らの動きはとても早い。こちらが一切手出しできないうちに殺しに来るのだ。荒廃を招くものも手遅れとなってしまうだろう。そのためにサイドボードに大きくカードを割く必要があるだろう。紅蓮地獄や石のような静寂、そして汚損破と言ったカードが必須となるだろう。また、未練ある魂はいいブロッカーとなってくれるが、所詮はブロッカーでしかない、という事実には目をつぶってはいけない。

 他のアグロ系に関しても、正直1G目は辛いゲーム展開を強いられることとなる。しかしながら一旦フェッチが切られ、呪文が唱えられさえすれば、荒廃を招くものがブロッカーを招いてくれることとなる。しかしながらこのデッキでは5T目に相手のライフを削り切るなどという動きはできない。そして火力は甘んじて受けるほかない。大歓楽の幻霊がそれほど刺さらないというメリットはあるが、それでも他のカードはこのデッキに対する刃として切りかかってくることとなる。

 サイドボード後は、いかに除去によってダメージを減らすことができるかに強く左右されることとなる。勝ちたいのならば先達に殴られ続けるわけにもいかないが、四肢切断や殺戮の契約はすぐには打ちづらいものだ。疲弊の休息は狭いカードではあるが素晴らしい貢納を示してくれる。少なくとも頭蓋割りやアタルカの命令が打たれない限り、2枚のバーンスペルを打ち消してくれるのだ。また、機を見た援軍も良質なカードと言えるだろう。太陽のしずくもまた、時間稼ぎとして使えるものの、相手もアーティファクト破壊を投入してくることもあることを考慮しておきたい。

 魂の裏切りの夜は感染にも親和にもぶっ刺さるカードとなる。

ミッドレンジ/コントロール

 ここらへんがエルドラージの餌だ。相手のハンデスはこちらのキーパーツである土地を落とすことができない。また、ウギンの目やウラモグ、昇華者に触れるのも早々簡単なことではない。序盤からこちらの様々なカードがぶっ刺さる上に大祖始や精神石によって後半へのドローの貯金もできるため、有利に立ちまわることができる。

 このデッキのクリーチャー相手の打ち消しは正直とても弱い。荒廃を招くものや忘却蒔きは効果を発揮してくれる上、ウギンの目によるフィニッシャー探しのお手伝いをしてくれることとなる。そうしてウラモグで蓋を閉じるのだ。遺産や爪によって相手の墓地は次々と掃除されていき、瞬唱やタルモ、コラコマを役立たずのカードへとかえることができる。ミッドレンジやコントロールは、後半戦における対処できない脅威を用いてゲームを閉じようとしてくる。ここでエルドラージという壁が立ちはだかることとなる。

 サイドボード後も、この関係が大きく変わることはない。ちょっと弄くれば十分だといえるだろう。例えば不毛の地の絞殺者はこれらのデッキ相手にはあまり役に立たないカードとなる。パワーは3あるがそれだけだ。さあ、改良してみよう。もしさらなる良い脅威が思いつかないならば、とりあえずハンデスを入れておくのをおすすめする。残りのエルドラージだけで十分戦うことができるし、万が一のためにその脅威に対処されないように、そしてそこに辿りつけられるように時間稼ぎできるようにすれば、勝利は盤石となるだろう。

コンボ

 簡単にコンボといっても、この環境には様々なコンボが存在している。しかしながらこの環境下のコンボのほとんどが墓地に大きく依存しているために、メインからそれへのヘイトカードを詰め込めているこのデッキには大きく利と働く。また、ウルザトロンやヴァラクートといった土地に大きく依存するデッキならば幽霊街で簡単に崩壊させることができる。また、この手のデッキは手札をどんどんコンボパーツに集めていくデッキであるため、ハンデスによって一気にそれをも崩壊させることができるだろう。そうして自身の場を整えるための時間を稼ぐのだ。

 黒ドラージはゲーム後半に巨大なエルドラージを場に送り出すことによって成立させるデッキである……が、コンボデッキはそんなものを待ってくれないのだ。記憶殺しや殺戮遊戯、頭蓋の摘出は多くのコンボデッキに対して効果的なカードである。またハンデスの増量は対コンボにおいてよくとられるサイドの仕方である。また、単なる除去はそこまで働かないカードとなることが多いために、これを積極的なハンデスへと変えていくことでこのマッチアップはさらに改善することとなるだろう。

黒ドラージ相手のサイドボードについて

 エルドラージを殺すための一番の方法は、マナ基盤に触ることだ。血染めの月は十分に働いてくれるだろうし、荒廃を招くものを5マナスペルという本来の姿に変えることができる。しかしながら精神石やエルドラージの寺院、ウギンの目によるマナ加速による高速キャストをされてしまう可能性も十分に示唆されるために、これだけで勝つことは難しい。とはいえすでにクロックが場に残っているのならば月による時間稼ぎは十分なものといえるだろう。

 塵への崩壊も同様のカードといえる。このカードによってキーカードをデッキからも抜くことができる。ウギンの目は様々な脅威を叩きつけてくるカードであり、もしこの手のカードがない状態で、長期戦を戦おうとすればそのままエルドラージに全てを吸われることとなるだろう。

 このデッキには脅威となるカードがそこまで多いわけでもない。そのために思考囲いや殺戮遊戯はなんだかんだぶっ刺さるカードとなる。確かに唱えられてしまえば追放領域に触られてしまうが、そんなものはそもそも手札から消してしまえばいいのだ。他のハンデスや、ピーピングカードなしに殺戮遊戯を打つ気は起きない。手札に、直接のアドバンテージに干渉できない4マナのカードは正直ゴミと言っていいからだ。

 また、エルドラージに対して有利なデッキは確かに数多く存在している。しかしそのデッキが環境を支配するようには思わない。たしかにアグロやコンボを使っていて相手がエルドラージだとわかれば、思わずニッコリしてしまうだろう。しかしながらサイド後にはその相性は大きく変わることになることだろう。もし、1G目に勝つ自信があるというのならばエルドラージを殺しきる札をサイドに忍ばせておくのもいいだろう。

 そしてOGWの話にも触れておこう。このセットによって完璧と言ってもいいだろうカードがこのデッキに加わることとなる。難題の予見者だ。

 難題の予見者はただひたすらに強いカードだ。このカードを2T目に唱える方法はいくらでもあるだろうし、このカードは不利なマッチアップを改善してくれる素晴らしいカードとなってくれるだろう。コンボ殺しになる上に、ナカティルの前に立ちはだかる壁ともなる。また、2T目に出てくるくせに幻霊の効果対象外とかいうよくわからないカードなのである。まだ試す機会はもてていないのだが、このデッキを更に上のレベルへと格上げしてくれるカードとなっているのは確かだ。

 他にも様々なカードが君のモダンのデッキを更なるレベルへと進化させてくれることだろう。さあ、教えてくれないか?君の考えを。