完成されし感染のために(Your Perfect Infect by Soh Weng Heng)
Your Perfect Infect | MTGMintCard
より。
ーーーーー
祝福されし感染を見よ。
やあみんな!感染は古くからモダンに存在するアーキタイプではあるが、だからこそ感染は僕がずっと使ってきたアーキタイプの一つとなっている。MOでの経験も踏まえて、今回感染についてわかったことを述べていこうと思う。
ではまずPTRTRにおいてKelvin Chewがベスト8に入った時のリストを紹介しよう。これはまだモダン黎明期の頃のリストで、ちょっと変わった構築をしている。
Kelvin Chew's Infect
19 land
2 Breeding Pool/繁殖池
2 Forest/森
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地
1 Island/島
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
2 Pendelhaven/ペンテルヘイヴン
4 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
14 creature4 Blighted Agent/荒廃の工作員
4 Glistener Elf/ぎらつかせのエルフ
2 Ichorclaw Myr/胆液爪のマイア
4 Noble Hierarch/貴族の教主27 spells
2 Apostle's Blessing/使徒の祝福
3 Gitaxian Probe/ギタクシア派の調査
4 Groundswell/地うねり
4 Might of Old Krosa/古きクローサの力
3 Rancor/怨恨
3 Serum Visions/血清の幻視
4 Sleight of Hand/手練
4 Vines of Vastwood/巨森の蔦Sideboard
3 Creeping Corrosion/忍び寄る腐食
2 Dismember/四肢切断
2 Negate/否認
4 Spell Pierce/呪文貫き
4 Spellskite/呪文滑り
そして長年の改良を経て、このデッキは進化を遂げ、このような、昨今よく見るリストとなったのだ。
Schibba's Infect (MOCS) (Modern - Top 8)
20 land
2 Breeding Pool/繁殖池
2 Forest/森
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地
2 Pendelhaven/ペンテルヘイヴン
4 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
3 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
3 Wooded Foothills/樹木茂る山麓
13 creature4 Blighted Agent/荒廃の工作員
4 Glistener Elf/ぎらつかせのエルフ
4 Noble Hierarch/貴族の教主
1 Viridian Corrupter/ヴィリジアンの堕落者
27 spells2 Apostle's Blessing/使徒の祝福
4 Become Immense/強大化
1 Dismember/四肢切断
1 Distortion Strike/ひずみの一撃
4 Gitaxian Probe/ギタクシア派の調査
4 Might of Old Krosa/古きクローサの力
4 Mutagenic Growth/変異原性の成長
1 Spell Pierce/呪文貫き
2 Twisted Image/よじれた映像
4 Vines of Vastwood/巨森の蔦Sideboard
2 Dismember/四肢切断
1 Dispel/払拭
1 Grafdigger's Cage/墓掘りの檻
2 Nature's Claim/自然の要求
2 Spell Pierce/呪文貫き
1 Twisted Image/よじれた映像
1 Unravel the Æther/霊気のほころび
1 Dryad Arbor/ドライアドの東屋
4 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
感染を使う理由
感染が何故モダンで強いのか、それにはいくつもの理由が存在するが、代表的なものは以下の通りとなる。
- 毒10点というのはパンプを考慮すると相当に達成しやすいものとなる。強大化やクローサの古き力など狂ったパンプは多い。
- コンボデッキであるがゆえに、2Tキルも時には容易に起こることがある。
- 決着が早くつくため、休息をしっかり取ることができる。
感染の調整
しかしながら、感染のデッキ内容はメタゲームに応じて大きく変わる個おっとなる。……とはいってもフレキシブルな部分はせいぜい5枚程度であり、その大半は骨格をなしているという点についてはよく覚えておいてもらいたい。その5枚について、この後どのような調整が行えるかを述べていこうと思う。
絶対に入れるべきカードは貴族の教主、荒廃の工作員、ぎらつかせのエルフ、そして墨蛾の生息地の16枚となる。
続いて重要となるのが変異原性の成長とギタクシア派の調査となる。0マナでキャストできる上に強大化の餌にすることができるのだ。そういう意味では巨森の蔦も重要なカードである。パンプだけでなく感染持ちを守ることもできるのだ。
……というわけでその他のカードの話となる。ここに挙げたカードはそれぞれメタゲームによって大きく変わることになるカードとなる。
- 呪文貫き
- ひずみの一撃
- よじれた映像
- 呪文滑り
- 払拭
- ヴィリジアンの堕落者
- 地うねり
あくまでこれは僕の意見であるため、参考程度にとどめておいてもらいたいがメタゲームによってこのように採用カードは変化することとなるだろう。
一般的なメタゲーム
呪文貫き ひずみの一撃 よじれた映像 2 呪文滑り
とりあえずこの構築から始めるのが一番だと思う。この構築はMOでもいい成績を残しており、安定した戦績を望むことができるだろう。
コントロール/コンボに傾いたメタゲーム
払拭 2 地うねり 2 ヴィリジアンの堕落者
数週間前に、トリコナヒリとSCZがトップメタになっていた時期があった。この両方はコントロール、もしくはコンボに分類され、インスタントスピードで動いてくることが多大にある。
というわけで払拭が役に立つマッチアップが発生することになる。ティムールの激闘に対して流刑への道のように働いてくれることとなる。さらにひずみの一撃が必要なくなるために地うねりが追加されることとなる。クリーチャーという壁がいなくなるためアンブロ化は必要なく、更に4点パンプはもちろん強いのである。
クリーチャー過多のメタゲーム
呪文貫き 2 ひずみの一撃 2 ヴィリジアンの堕落者
昨今のドレッジやバントエルドラージに代表されるクリーチャー主体のデッキが増えることが予想される場合、呪文貫きとひずみの一撃が効果的なカードになる。その手のアグロ戦略を取ってくるカードにとって呪文貫きの2マナは相当払いづらいものとなる。たしかにクリーチャー主体ではあるものの、先のデッキにくわえZooやバーンも少量ながら呪文は唱えてくるし、その時にはほぼタップアウトしているために呪文貫きを防げなくなるのである。
そしてひずみの一撃はブロッカーを無視するのに役立つこととなる。もちろん相手の場はクリーチャーでいっぱいとなるためにそれを無視して殴れるようになるのはとても大きな意味をもつ。そしてクリーチャー過多のデッキになればなるほど除去札が取れなくなるわけであり、より一撃の力が高くなるのである。
サイドボードについて
モダンの多様性を考慮するならば、すぐにサイドボードガイドなんてものはピンポイントに作れるものではないと気づくことができるだろう。さらに言えば先述のメタゲーム依存のデッキの作り方の差を見てしまえばより難しいものになってしまうことくらいはすぐに察しがつくものとなるだろう。という訳で今回は一般的なサイドボーディングの指針と、MOでであった5つの主要なデッキについてどのようなサイドボーディングを心がけたかについて述べていきたいと思う。
対コントロール
トリコナヒリを代表とするコントロールデッキを相手とした時、おそらく四肢切断のような除去や、(呪文滑りがサイドインされると予測する場合以外は)堕落者がサイドアウト候補になるだろう。そして仮に呪文滑りがいたとしても、よじれた映像が超絶強カードとして働いてくれる。そして呪文貫きや払拭のような打ち消しはより重要なカードとなる。というのも相手の目標が12枚の感染持ちを殺すことでしかないからだ。
コントロール対策として屍肉の呼び声を採用するプレイヤーもいることだろう。エンド時にエルフを2匹着地させ、タルモや瞬唱を実質的にかわしたり、時には単なるブロッカーとして出すこともできるのはとても強い。
ジャンドは完全にコントロールデッキというわけではないが、コントロールとして分類しておくのが無難だろう。相手の戦法はこちらの手札をずたずたにして早急にこちらのライフを削り取ることとなる。そのためにこの感染コンボはそこまで強くはならないということになる。というわけでデッキをより分厚くしておきたいのである。というわけで台所の嫌がらせ屋と四肢切断を増量し、ギタクシア派の調査や地うねりのような弱いパンプ呪文を抜くこととなるだろう。感染による死を狙うこともできるだろうがどちらかというと普通に戦って勝利を目指すほうが妥当となる。呪文滑りはジャンドに対してはかなり弱いカードとなる……というのもコラガンの命令があるためにこれ以上2:1交換を強いられるようなカードを追加する必要が無いためだ。
そしてメインデッキに搭載されているドライアドの東屋はヴェールのリリアナやその他の布告呪文対策をするためのカードとなる。……とはいえ双子の禁止後ジャンドの数は多少減っている(訳註:これは8月上旬の記事です)ため今回はサイドボードでも問題ないだろうと判断した。とはいえフェッチランドからブロッカーが飛んで来るのも相手からすれば驚きとなるし、メインに残しておくのも全く問題ない。
そして貴族の教主を減らすというのも十分ありえる選択肢だ。消耗戦が予想される場合にマナ加速をゲーム後半に引いてしまうのは避けたいため、1〜2枚なら十分ありえることとなる。
対アグロ
SCZについてはMagnusが以前詳しく書いているのでぜひ読んでもらいたい。そしてそのSCZ自身は彼らの調整の後どんどんその数を増やすこととなった。
このデッキの運用しづらさを度外視しても、濃霧のようなカードはこの手のデッキの増加に対してピッタリのカードとなる。ボロスバーンにこそあまりきかないが親和やマーフォークといった1Tで5点以上のダメージを叩きだしてくるデッキに対してこの手の濃霧はとても強いカードとして働いてくれることとなる。
そしてこの手のデッキは呪文滑りをほぼ採用していないためにヴィリジアンの堕落者はあまり強くない。また、アグロ相手にライフは大事にしたいので使徒の祝福が削られることとなるだろう。またギタクシア派の調査や変異原性の成長についてもライフを守るために土地を倒して唱えるという選択肢が生まれてくることになる。
そしてバントエルドラージはもう一種類のクリーチャー主体のデッキとなるが、このデッキには火力呪文が入っていない。そして難題の予見者や現実を砕くもの対策を考慮するに、四肢切断を多めに積んでおいて損することはないだろう。
そして最後に、これらのデッキ全てに台所の嫌がらせ屋がぶっ刺さることは行っておいていいだろう☆(ゝω・)v
対コンボ
感染がコントロールのように立ちまわるのはとてもめずらしい話ではあるのだが、自分より早いデッキ相手にはそうならざるを得なくなる。感染やストームがその代表例となるだろう。
というわけでそういうデッキ相手にはまず遅いカードを抜くところから始まる。ヴィリジアンの堕落者や四肢切断のような遅い、必要ないカードは抜け、また効果の薄い呪文滑りも抜けることとなる。その枠には呪文貫きや払拭が入ることとなるだろう。
自然の要求や霊気のほころびといったカードは相手のエンチャントやアーティファクトに触れるという点で大きく評価ができる。たとえばむかつきは睡蓮の花や五元のプリズムにマナ加速を大きく頼っており、ストームは昇天がなければコンボが始められない。とは言え巣穴からの総出はあるのだが。この2つの中では自然の要求のほうがその軽さとデメリットが無視できる点からも評価が高くなるだろう。
まとめ
さて、どんな調整をするかを決めてしまえばもう練習するしかなくなるわけだ。僕はちょうどMOリーグで感染を使い5-0を二度決めており、今回はそのレシピを紹介してこの記事を終えようと思う。
このリストはとても綺麗にできていると思っていて、一般的なメタゲームの中では十分に丸く立ち回れると思っている。このリストを参考に是非自分だけの観戦を作ってほしい。
Sohlucky's Infect
20 land
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Dryad Arbor/ドライアドの東屋
2 Forest/森
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
2 Pendelhaven/ペンテルヘイヴン
1 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
2 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
2 Wooded Foothills/樹木茂る山麓
13 creature4 Blighted Agent/荒廃の工作員
4 Glistener Elf/ぎらつかせのエルフ
4 Noble Hierarch/貴族の教主
1 Viridian Corrupter/ヴィリジアンの堕落者
27 spells2 Apostle's Blessing/使徒の祝福
4 Become Immense/強大化
1 Dismember/四肢切断
2 Dispel/払拭
4 Gitaxian Probe/ギタクシア派の調査
2 Groundswell/地うねり
4 Might of Old Krosa/古きクローサの力
4 Mutagenic Growth/変異原性の成長
4 Vines of Vastwood/巨森の蔦Sideboard
2 Carrion Call/屍肉の呼び声
2 Dismember/四肢切断
2 Fog/濃霧
3 Nature's Claim/自然の要求
2 Spell Pierce/呪文貫き
3 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
1 Viridian Corrupter/ヴィリジアンの堕落者
じゃあね!Soh Weng Heng