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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

むかつきの使い方(Ad Nauseam Deck Guide By Bob Huang)

むかつき

» Ad Nauseam Deck Guide

より。

ーーーーー

 Charlotteから素晴らしい戦績とともに帰ってくることとなった。モダン最強のむかつきを用いて、Andreasもまた、このアーキタイプを用いてGPを制覇することとなった。

 以下が今回用いたリストだ。

 むかつき

Lands
4 Gemstone Mine/宝石鉱山
4 Seachrome Coast/金属海の沿岸
4 Darkslick Shores/闇滑りの岸
2 Plains/平地
2 Dreadship Reef/戦慄艦の浅瀬
4 Temple of Deceit/欺瞞の神殿
1 Temple of Enlightenment/啓蒙の神殿
Creatures
1 Laboratory Maniac/研究室の偏執狂
4 Simian Spirit Guide/猿人の指導霊
Spells
1 Lightning Storm/稲妻の嵐
4 Ad Nauseam/むかつき
3 Pact of Negation/否定の契約
3 Spoils of the Vault/大霊堂の戦利品
4 Angel's Grace/天使の嗜み
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Sleight of Hand/手練
3 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
4 Lotus Bloom/睡蓮の花
4 Pentad Prism/五元のプリズム
Sideboard
1 Boseiju, Who Shelters All/すべてを護るもの、母聖樹
1 Pact of Negation/否定の契約
1 Slaughter Pact/殺戮の契約
4 Leyline of Sanctity/神聖の力線
1 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
3 Darkness/暗黒
1 Echoing Truth/残響する真実
1 Duress/強迫
1 Painful Truths/苦い真理
1 Lightning Storm/稲妻の嵐

  このデッキを使うにあたり、様々なインタラクションが存在することとなるが、ぜひこの記事も読んでおくのがいいだろう。

 コンボデッキとしての動きを簡単に説明しておこう。天使の嗜みかファイレクシアの非生を使った後むかつきを使いデッキをすべて手札に変え、マイナスのライフに突入した後、勝ち筋の中に突入することとなる。そしてその勝ち筋は2種類ある。

 一つは単純に指導霊を投げつけた後稲妻の嵐を場に送り、すべての土地を捨てることでダメージを追加して勝つ、というものだ。たとえ相手が多少回復をしてこようとしても、更に土地を捨てたり否定の契約を使うことによって相手は完全に黙ることとなる。とは言えこの戦略にも弱点はあり、相手のライフ量が相当量あったり、土地を大量に持たれていたりすれば話は変わってくる。とは言えインスタントタイミングで相手を殺すことができるのはとても強い利点となる。

 そしてもう一つ、勝ち筋として用意しているのが、研究室の偏執狂である。この場合にはもう一つ、ドローをするためのマナ源が必要となる。五元のプリズムや指導霊を用いて何とかして強引に偏執狂を場に送り出し、残りで血清の幻視を使い勝利するというものだ。突然の衰微で止められてしまう可能性はあるものの、真髄の針や神聖の力線といったカードがある時には十分に使える勝ち筋となるうえ、たとえ相手が除去を打ってきても否定の契約で交わすことは十分にできるだろう。

 むかつきの構成としては様々なものがあるだろうが、僕は大霊堂の戦利品型が一番素晴らしいものだと思っている。というのも実質7枚のむかつきによってキルスピードは大幅に上昇することとなり、トップのカードがわかっているならば天使の嗜みや否定の契約を探すためのキャントリップとして活用することもできる。モダンのような高速環境においてはこのような高速キルを目指せるのはとても重要なのだ。

 そしてそれ以上に、この構成によって先述が最大限に生かせることができる。そこに送ったカードは基本的にもう引けない、というのがはっきりするためだ。

 Frankはかつて、この戦利品についての考察を行っている。結果としては十分に使用に耐えうるリスクでしかないと判断した。2種類の勝ち筋があれば7%、1種類の勝ち筋しかなければ20%の確率で勝ち筋を失ってしまう、というものだ。仮にそうだったとしても他のデッキでも十分その手のことは起こりうるだろうし、それが目に見えるものになったかどうかという差にすぎないのである。

 そしてこのリストについて、唯一疑問が残るとすれば宝石鉱山と真鍮の都のどちらを使うべきか、というものだろう。天使の嗜みを考えるならばマナの合流点よりは真鍮の都が優れている、というのは明らかだ。そしてファイレクシアの非生などを考慮するに、出来る限りライフは減らしたくない、一方宝石鉱山は3回使えば墓地に落ちてしまうが、それまでにコンボを成立させてしまえばどうということはない。

 以下に、サイドボードのカード採用理由を述べていくものとする。

  • ファイレクシアの非生 バーンやむかつきをトップすれば勝てるようなハンデスデッキ相手に対して採用している。絶対に4積みしたいカードとなる。そして覚えておいてほしいのはライフが0以下になって初めて毒が侵食してくるようになるのである。逆に言えばそうなるまで毒は増えないのだ。
  • 神聖の力線 力線信者ではないのだが、ハンデスをしてくるデッキ相手に有用となる点を評価した。またバーンやランタンコン、白日型スケープシフトに対しても有利を取れるのは大きい。
  • 否定の契約 青いデッキ相手に4枚目の打ち消しが欲しかった。
  • 残響する真実 サリアや漕ぎ手、石のような静寂に対する解答として、とても重要なカードとなる。
  • 殺戮の契約 呪文滑りだけでなく、サリアやガドック、弁論の幻霊といったカード対策となる。
  • 強迫 青いデッキやアブザンカンパニー、衰微を持っているような相手に、研究室の偏執狂を通すために使う。
  • 暗黒 アグロデッキ、そして特に感染あいてに輝く札だ。
  • 苦い真理 他のカードにもなりうる。ハンデスを使ってくる相手やナヒリシュート相手にサイドインする。
  • 稲妻の嵐 偏執狂だとまずいマッチアップにおいて、インスタントタイミングでより容易に勝てるような手段をより多く持つために必要だった。さらに言えば偏執狂だけに勝ち筋を頼るには五元のプリズムが必須となってくるのが大きい。
  • すべてを護るもの、母聖樹 青相手。

サイドボードについて

 2、3戦目でカードを変えていくのが好みであるため、あくまでここで見せるのは一般的な例でしかない。しかし方針として、青いデッキ相手ならば偏執狂には頼らず、2枚の嵐を用いて相手を殺すことになるだろう。また、もし偏執狂を残すのならば五元のプリズムも残しておかねばならない。

緑黒(不利)

Out
2 戦慄艦の浅瀬
2 否定の契約
1 研究室の偏執狂
1 五元のプリズム
In
1 稲妻の嵐
1 ファイレクシアの非生
4 神聖の力線

 このアーキタイプに対しては正直不利としか言いようが無いものの、勝てないというわけではない。相手がヴェールのリリアナを出していたとしても、ファイレクシアの非生さえあればむかつきのトップデッキから十分に勝ちを狙うことはできる。とは言え突然の衰微には要注意だ。そしてアブザンに対しては石のような静寂が入ってくるような相手だと思えば残響する真実もサイドインしている。また、古えの遺恨や石のような静寂を警戒してアーティファクトを減らしておくのも悪くはないだろう。

バーン(有利)

Out
2 戦慄艦の浅瀬
2 否定の契約
1 研究室の偏執狂
1 五元のプリズム
In
1 稲妻の嵐
1 ファイレクシアの非生
4 神聖の力線

 ナカティルが入っている時には暗黒を入れるのも悪く無いだろう。このマッチアップにおいてはファイレクシアの非生がとても有用に働いてくれる。十分な時間稼ぎをし、ついでに5マナに至らせるためのマナ保持を容易にしてくれる。跳ね返す掌が来てもいいように、否定の契約は持っておこう。

感染(絶望的)

Out
2 戦慄艦の浅瀬
4 睡蓮の花
1 研究室の偏執狂
1 ファイレクシアの非生
In
1 稲妻の嵐
1 強迫
3 暗黒
1 残響する真実
1 否定の契約
1 殺戮の契約

 想像しうる最悪のマッチアップだ。クロックは速い上に、本来身を守ってくれるはずの盾は何もしてくれない。はらわた撃ちや希望の喪失を加えてまでこのマッチアップをどうにかしようとするプレイヤーもいるほどだ。とは言え僕の考えとしてはそういう負けはある程度受け入れる必要があると思っている。このデッキににとってのそういう相手が、感染なのだ。

赤緑トロン(お客様)

Out
3 否定の契約
In
1 残響する真実
1 ファイレクシアの非生
1 殺戮の契約

 カーンを除けば一切相手はこちらに対処できない。とはいえ念のため呪文滑りのために殺戮の契約などを入れておくのがいいだろう。

親和/グルールZoo(有利)

Out
2 戦慄艦の浅瀬
3 否定の契約
In
3 暗黒
1 殺戮の契約
1 ファイレクシアの非生

 対親和においてはスカージによるライフゲインも考慮し、偏執狂を残しておくべきだ。そしてZooに対しては稲妻の嵐で対抗しよう。

ナヒリシュート(有利)

Out
2 五元のプリズム
1 研究室の偏執狂
3 ファイレクシアの非生
In
1 稲妻の嵐
1 強迫
1 すべてを護るもの、母聖樹
1 残響する真実
1 否定の契約
1 苦い真理

 サイド後には様々なエンチャント除去が飛んで来ることとなる。そのために非生をぬき、嗜みむかつきで勝利しようと思う。大半の青いデッキ相手に、このデッキは強い。ナヒリも6Tで勝負を決めてくるが、こっちはもっとはやく勝利できる。

スケープシフト(有利)

Out
2 平地
4 睡蓮の花
1 研究室の偏執狂
In
1 稲妻の嵐
1 強迫
3 神聖の力線
1 残響する真実
1 否定の契約
1 すべてを護るもの、母聖樹

(あたりから適切なものを)

 スケープシフトは有利なマッチアップの一つとなる。1G目においてはコンボを決めるだけでなく、相手の風景の変容に対して天使の嗜みを打ち返してやればおしまいだ。そして相手の土地が全部寝たところでむかつきをぶっ放してやれば終わりだ。サイドボード後には殺戮遊戯を追加してくる輩もいる。それに対しては神聖の力線で対応すべきだろう。

アブザンカンパニー/キキコード(有利)

Out
2 否定の契約
1 五元のプリズム
In
1 強迫
1 残響する真実
1 殺戮の契約

 弁論の幻霊こそ無視できないが、キルターンはこちらのほうが速い。とは言えファイレクシアの非生をうまく使うことで、相手エンドにむかつき→デッキを1枚残し引き切り→次のターンで勝ち、という相手の幻霊を無視するというテクニックは覚えておいて損はないだろう。また、研究室の偏執狂が追放されないように否定の契約を残しておくのも悪くはない。

エルドラージタックス(不利)

Out
3 否定の契約
4 睡蓮の花
1 研究室の偏執狂
In
1 稲妻の嵐
4 神聖の力線
1 残響する真実
1 苦い真理
1 殺戮の契約

 正直不利だ。様々なヘイトベアーが襲ってくる。ハンデスも飛んで来る。力線が強いかどうかは微妙だが、少なくとも待機状態の花が絞殺者の餌となるためこれだけはサイドアウトしておくべきだろう。

マーフォーク(有利)

Out
4 睡蓮の花
1 研究室の偏執狂
1 大霊堂の戦利品
In
1 稲妻の嵐
1 ファイレクシアの非生
3 暗黒
1 否定の契約

 マーフォークはそこまで打ち消しを持っていないために、相手の妨害を乗り越えるのはそう難しくない。いろんなカードが時間を与えてくれるだろう。

赤緑ヴァラクート(有利)

Out
3 否定の契約
4 五元のプリズム
1 研究室の偏執狂
In
1 稲妻の嵐
1 強迫
4 神聖の力線
1 残響する真実
1 苦い真理

 殺戮遊戯が飛んで来る可能性があるものの、神聖の力線があればなんとかなる。

グリクシス(互角)

Out
4 五元のプリズム
1 研究室の偏執狂
In
1 稲妻の嵐
1 強迫
1 すべてを護るもの、母聖樹
1 否定の契約
1 苦い真理

 コラガンの命令や呪文嵌めを警戒して睡蓮の花を優先した、確かに差し戻しは怖いが、差し戻されるとしてもこちらに選択権は残るのだ。打ち消してもいいし、再度待機させ直してもいい。

ミラー(互角)

Out
2 否定の契約
2 睡蓮の花
In
1 ファイレクシアの非生
1 強迫
1 残響する真実
1 苦い真理

 このマッチアップはデッキ構築レベルの勝負となる。相手の稲妻の嵐は天使の嗜みやファイレクシアの非生によって容易にカウンターされるため、研究室の偏執狂ルートを取ることになるだろう。

呪禁オーラ(有利)

Out
2 否定の契約
3 睡蓮の花
In
3 暗黒
1 残響する真実
1 殺戮の契約

 殺戮の契約はガドック対策であり、他のすべては時間稼ぎとなる。流刑への道対策に1枚は契約を残しておこう。

ランタンコントロール(不利)

Out
3 否定の契約
4 睡蓮の花
In
4 神聖の力線
1 残響する真実
1 苦い真理
1 殺戮の契約

 相手も真髄の針や神聖の力線を使い、こちらの稲妻の嵐を止めてくる上、偏執狂には黄鉄の呪文爆弾が飛んでくる。あえてラッキーというべきはあまり使用率が高くない、というところだろうか。

 結局のところ、現在のメタゲームを考慮するならばむかつきはとても良い選択肢となる。モダン大会ではどんなデッキに当たる可能性もあり、わからん殺しを十分に狙うこともできる。そしてそれがむかつきの勝てる理由となっている部分もあるだろう。今後しばらくは、むかつきの数が増えることになるだろうし、もし対戦したことがないのならばその対策法をきちんと考えておくべきだろう。