MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

双子 vs. モダン -親和-(UR Twin vs. Modern: Affinity By Pascal Maynard)

» UR Twin vs. Modern: Affinity

より。

モダンといえば、その3.

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本企画第三弾へようこそ。今回は親和、ロボッツとも呼ばれるマッチアップについての解説をしていこう。

 前にもお伝えしたが、純正双子に限っても構築の幅が広く存在するため、このシリーズでは以下のリストのカード全てについて検討を行っている。

Lands
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Sulfur Falls/硫黄の滝
3 Steam Vents/蒸気孔
2 Desolate Lighthouse/僻地の灯台
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Tectonic Edge/地盤の際
1 Cavern of Souls/魂の洞窟
5 Island/島
1 Mountain/山
1 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
Creatures
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔導士
4 Deceiver Exarch/詐欺師の総督
2 Pestermite/やっかい児
2 Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆
1 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
Spells
4 Remand/差し戻し
4 Lightning Bolt/稲妻
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Splinter Twin/欠片の双子
2 Cryptic Command/謎めいた命令
2 Electrolyze/電解
2 Spell Snare/呪文嵌め
1 Peek/のぞき見
1 Roast/炙り焼き
1 Twisted Image/よじれた映像
3 Dispel/払拭
Sideboard
3 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Blood Moon/血染めの月
2 Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス
2 Roast/炙り焼き
2 Anger of the Gods/神々の憤怒
2 Pyroclasm/紅蓮地獄
1 Jace, Architect of Thought/思考を築くもの、ジェイス
1 Pia and Kiran Nalaar/ピア・ナラーとキラン・ナラー
1 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬
1 Negate/否認
1 Counterflux/対抗変転
1 Izzet Staticaster/イゼットの静電術師
1 Spellskite/呪文滑り
1 Rending Volley/引き裂く流弾
1 Teferi, Mage of Zhalfir/ザルファーの魔導士、テフェリー
1 Grim Lavamancer/渋面の溶岩使い
1 Dispel/払拭

対親和

 以前の2つとは異なり、親和のヴァリエーションは少なく、おおよそ2種類にしかわけられることはない。しかもその違いは感電破4、メイン呪文滑り型か物読みエーテリウム型か、程度である。

 言うまでもないことだが、相手が青親和を使っている方がこちらには都合がいいこととなる。一方でスピード勝負となってしまう赤親和の場合には相手が呪文滑りや感電破を持っているかに大きく依存するために、あまり好ましくはない。

 呪文嵌めが相手の2マナ域に存在する切り札群(呪文滑り、電結の荒廃者、頭蓋囲い)に対処するための最高のカードとなり、瞬唱と組み合わせることでその効能は倍増することとなる。またコンボが不必要の場合にはロングゲームをこなすこともできるし、コンボを守るための払拭もうまく使えることだろう。

 ここで一つ。謎めいた命令の使い方には気をつける必要がある。戦闘開始フェイズに相手のクリーチャーをタップしたとしても、その後ミシュラランドを起動し、頭蓋囲いの能力を起動することで大きな打点を作り、殴ってくることもある。タップドローではなくタップバウンスを必要とする場合もあるだろう。

 また、電解がこのマッチアップにおいて輝く。呪文滑りは2つ以上の対象を取られた呪文にたいして、その中の一つしか曲げることができないのだ。

サイドボード候補

In

古えの遺恨

紅蓮地獄

神々の憤怒

炙り焼き

ピア・ナラーとキラン・ナラー

仕組まれた爆薬

イゼットの静電術師

渋面の溶岩使い

呪文滑り

Out

差し戻し

詐欺師の総督

欠片の双子

のぞき見

ヴェンディリオン三人衆

炙り焼き

払拭

※青親和相手ならばコンボパーツはより残したほうがいいだろう。

 もちろん、神々の憤怒より紅蓮地獄のほうが全体除去として効果的なのはもちろんなのだが、野生のナカティルの存在を考慮した結果サイドボードには神々の憤怒を採用している。また採用しているからといってむやみにサイドインすることはなく、抜くカードによって入れるかを検討することとなる。

 また、炙り焼きも正直良いカードとはいえないが、サイドアウトするカード次第では、ということとなる。例えば後攻では差し戻しが弱くなるために十分候補足りうる。

 そうだ、差し戻しについて追加で。このカードは確かに弱いものではあるが、バーンの時ほど悪いカードではない。先手ならば2枚、時には3枚残すこともあるが、後攻の時には1枚に抑えたい。また、相手が3枚を超える刻まれた勇者、エーテリウムの達人を使っているとなった場合には差し戻しは多少使い勝手の良いカードにはなる。

 そして、やっかい児はこのマッチアップにおいて詐欺師の総督より優先したいカードとなる。その理由は次の3つである。

  1. 相手の飛行クリーチャーのブロッカーとなるし、相手の刻まれた勇者を乗り越えて攻撃可能である。
  2. そもそもコンボをしないのであればアタッカーとして総督より強い。
  3. 総督のタフ4が感電破、四肢切断相手には全く信用出来ない。

  また、 コンボ対策の感電破云々の話を聞くとならば払拭がサイドアウトされるのはなぜか、と考える人もいるだろう。実際には親和はサイド後に思考囲いや呪文貫きなどのこちらのコンボプランを突き崩すようなカードを多量に突っ込んでくるのだ。そのために払拭たかが数枚で対抗することは難しく、ゲームプランとしてはコンボを主軸とはしないほうがいいだろう。

 そして、このマッチアップにおけるナラー夫妻は素晴らしいカードとなる。どんなこともこなしてくれるのだ。

  • 双子の代わりの4マナ域カードとして使える
  • 飛行機械でミシュラランド、信号の邪魔者、大霊堂のスカージや刻まれた勇者までもをブロックすることができる。

 他のマッチアップでの働きも考慮した結果、僕は2枚めのナラーのためのスロットをさこうとしているが、ちょうどいい入れ替え先が見つかっていない。もし見つけたならば変えてしまうのがいいだろう。

 また、呪文滑りもその汎用性が高いものの、僕のサイドボードには投入していないカードである。もしサイドに入れているのならば刻まれた勇者のブロッカーとなり、コンボの成立にも役立つし、電結の荒廃者の能力を止めることもできる。差し戻しより強いカードと言えるだろう。

 ヴェンディリオンも確かに悪くないカードではあるのだが、このデッキ相手ならばのぞき見かヴェンディリオンのどちらかをデッキに残すことで相手のブラフを見抜けるようになる。またやっかい児と同じ理由でヴェンディリオンのほうが優先されることとなるだろう。

 最後に、思考を築くもの、ジェイスがこのリストに含まれていないのは投入に十分たる理由がなかったからだ。+1の効果こそ魅力的に見えるが、それ以外の効果が弱く、頭蓋囲いを装備したクリーチャーに軽くいなされてしまうために優先順位がとても低くなってしまったというわけだ。

 読んでくれてありがとう、また来週もよろしく!