MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

搭載歩行親和(Hangarback Affinity by Park Jun Young)

Hangarback Affinity | MTGMintCard

より。

ちょっと古い記事ですが。

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 (記事執筆当時、)みんなはBFZを楽しみにしているだろうが、WMCQのことも思うとモダンにもっと関心をよせるべきだと思う。

 最新のトーナメントである、世界選手権においては、親和がトップメタとなっていた。しかしその中身は大きく2つにわかれ、呪文滑り感電破搭載型と感電破物読み搭載型が存在していた。

 しかしながら、僕は今回その両方が搭載歩行機械をデッキの中に入れていないことについて、僕はひどく驚いた。搭載歩行機械はBrad Nelsonがジャンドに搭載するだけにとどまっていたが、このカードは親和において消耗戦に耐えるだけのカードパワーをもっており、除去が増えるサイドボード後にはより輝くカードとなるだろうと思っているのだ。とにかく、この素晴らしいカードについてこれから考察していこう。

搭載歩行機械を入れてもデッキは崩壊しない。

 親和は小粒クリーチャーを大量に並べることによって、アンセムの効果をより強くする必要がある。羽ばたき飛行機械やメムナイト、大霊堂のスカージはとても早いクロックとなり、信号の邪魔者や鋼の監視者、エーテリウムの達人といったカードによって迅速に相手のライフを削ることができる。また、頭蓋囲いはアーティファクトの数によってその強さが大きく変わるため、アーティファクトを並べるという動作は必須となるだろう。

 そして1G目で先行を取れたならば、おおよそ簡単にゲームを取ることができるだろう。1T目に鋼の監視者を出すことも可能だろうし、そうなれば次のターンには多量のカウンターを自軍のクリーチャーにばらまくことができるだろう。

 このような親和の動きを考慮するならば、親和を使う人は盤面に多くのリソースを割くこととなる。それがために、ゴルガリの魔除けや悲哀まみれ、神々の憤怒、紅蓮地獄、粉砕の嵐や忍び寄る腐食、引き裂く突風などの全体除去に弱くなってしまうのである。

 搭載歩行機械はこの手のカードへのアンチカードとなるのだ。除去を食らった後にもクリーチャーを残すことができるために、1枚程度の全体除去には屈しないのだ。盤面に一定数クリーチャーがいる場合には全体除去をケアしてそれ以上展開しないということもあるだろう。しかしながら、搭載歩行機械の場合は別となるのだ。

搭載歩行機械には回避能力がある。

 親和は回避能力に長けているデッキである。羽ばたき飛行機械や大霊堂のスカージ、ちらつき蛾や墨蛾は飛行を持っているし、刻まれた勇者や信号の邪魔者はブロック制限をかけることができる。

 この回避能力は頭蓋囲いの戦略とぴったり合致する。出来る限り対戦相手を早く殺したい、という行動にマッチしているのだ。その点において搭載歩行機械は遅いカードであるためにメインでは良いカードとはいえないだろう。しかしサイドボード後ならば、除去された後も飛行持ちクリーチャーを並べることができるために、実質的な回避能力をもたせることができるようになるのだ。

オール・インの手助けにもなる。

 親和におけるぶっ壊れカードの一つとして、電結の荒廃者があげられるだろう。過去の電結親和においては大霊堂の信奉者と電結の荒廃者のコンボによってライフが消し飛んだ経験をしたプレイヤーも多くいることだろう。

 電結の荒廃者は回避能力持ちのクリーチャーと組み合わせることで、火の玉のような動きをさせることができる。

 搭載歩行機械は電結の荒廃者と強いシナジーをもつ。搭載歩行機械で生み出されるトークンすらも、電結が食べることができ、実質1:2交換が可能となるからだ。

 さらに言えば、2枚目の電結を並べることができればもっと恐ろしい動きができるようになる。1枚目の電結にカウンターを載せた後、それをすべて搭載歩行機械に送り込む。その後その歩行機械を食べるのだ。多量のトークンとカウンターが現れるのは想像に容易いだろう。

 また、サイドボード後には粉砕の嵐や忍び寄る腐食といった全体除去を恐れる必要がなくなるのだ。すべてのアーティファクトを1/1の飛行機械に変換することができるのだ。そのために対戦相手は死なないために出来る限り早く搭載歩行機械を殺す必要が出てくるのだ。

搭載歩行親和

Park Jun Young's Hangarback Affinity
Modern by MTG Mint Card

4 Blinkmoth Nexus/ちらつき蛾の生息地
4 Darksteel Citadel/ダークスティールの城塞
3 Glimmervoid/空僻地
4 Inkmoth Nexus/墨蛾の生息地
1 Island/島
16 Lands

4 Arcbound Ravager/電結の荒廃者
3 Etched Champion/刻まれた勇者
3 Hangarback Walker/搭載歩行機械
3 Memnite/メムナイト
4 Ornithopter/羽ばたき飛行機械
4 Signal Pest/信号の邪魔者
2 Steel Overseer/鋼の監視者
4 Vault Skirge/大霊堂のスカージ
27 Creatures

4 Cranial Plating/頭蓋囲い
2 Galvanic Blast/感電破
4 Mox Opal/オパールのモックス
4 Springleaf Drum/バネ葉の太鼓
3 Thoughtcast/物読み
17 Spells

Sideboard
2 Ancient Grudge/古えの遺恨
2 Blood Moon/血染めの月
1 Dismember/四肢切断
1 Hangarback Walker/搭載歩行機械
2 Relic of Progenitus/大祖始の遺産
2 Spellskite/呪文滑り
1 Stubborn Denial/頑固な否認
1 Thoughtcast/物読み
3 Thoughtseize/思考囲い

このデッキはPaulやSamが世界選手権で用いていたデッキをベースとして作製したものである。特に違いはないようにも見えるが、溶接の壺と鋼の監視者2枚を搭載歩行機械3枚へと変換している。

 鋼の監視者を抜いた理由としては、出してもすぐに除去されるからという思いがまずある。それが搭載歩行機械ならば除去されても底まで問題はないからだ。また、鋼の監視者の場合は3~4T目にはもう引きたくないカードとなってしまうというものもある。

 今週末親和を使うプレイヤーにとって、この記事が役立つことを祈るよ。

 では、WMCQ頑張ってくれ!