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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

モダンを白日の下に(BRINGING MODERN TO LIGHT By Luis Scott-Vargas)

ローグ けちコン 白日の下に

Bringing Modern to Light | MAGIC: THE GATHERING

より。

このごろ白日の下に関連の記事しかあげてない気がする

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 新セットの楽しみな点として、新たなカードを使ってどのようなコンボをつくるか、考えるというものがある。どんなセットでも、構築環境に影響が及ぼされる事だろう。しかし今回は、更に深い世界に潜ってみたいと思う。過去のカードが新カードによって進化する風景を目にしたいのだ。新カードだらけのデッキよりも、そのようなデッキの方が面白いとは思わないかい?マジックの世界が広がるほど、不思議なコンボは作れるようになるんだ。では、BFZがどのようなコンボを生み出す事ができたか、見てみようではないか。

  聖遺の騎士と珊瑚兜への撤退を用いたコンボについては、多くのプレイヤーが既に気づく、もしくは知っているものだと思う。平地と森(、更にそれをフェッチするカード)があることで、半無限ループを作る事ができるのだ。

  1. 聖遺の騎士を場に送り出す
  2. 珊瑚兜への撤退を場におく
  3. 森と平地がデッキから切れるまで、聖遺の騎士の効果を起動する。20点を超えたところで相手のブロッカーを排除し、殴る。 

 わかりやすいコンボだと思わないかい?また、聖遺の騎士はそれ単体でも十分に働いてくれるクリーチャーだろう。

 では、サンプルレシピを見てもらおう。

騎士の撤退コンボ

16 Creature
4 Knight of the Reliquary/聖遺の騎士
4 Noble Hierarch/貴族の教主
4 Birds of Paradise/極楽鳥
1 Eternal Witness/永遠の証人
3 Lotus Cobra/水蓮のコブラ

21Spells
4 Commune with the Gods/神々との融和
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Remand/差し戻し
3 Path to Exile/流刑への道
2 Dispel/払拭
4 Retreat to Coralhelm/珊瑚兜への撤退

23 Lands
4 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Flooded Strand/溢れかえる岸辺
2 Temple Garden/寺院の庭
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Island/島
1 Plains/平地
4 Forest/森

 このバージョンは、コンボによって勝利を目指すデッキだと言える。神々との融和や払拭により、容易に達成する事ができるだろう。水蓮のコブラを使う事でマナ加速をする事ができ、差し戻しによって相手のマナを寝かせ、差し戻した呪文が再び唱えられることはきっとない事だろう。

 本当は騎士のフェアデッキとしての強さを生かしてフェアデッキに撤退をタッチする形でデッキをくんでいたのだが、おそらくオールイン型の法がデッキパワーがあがると判断した。

 

 もう1つ、気になるカードとして白日の下に、がある。このカードは1枚コンボとして成り立つ上に、基本的にどのようなカードにでもなれる。このカードのマナコストが5であることがちょっと心配であるとは言えるが、モダンという莫大なカードプールが存在する環境においては、このカードはどんなシルバーバレットにもなることができ、特殊なデッキに対する解も拾う事ができるとても丸いカードと考える事もできるだろう。

 今回僕はマナ基盤が既に多色化しているデッキに対して、このカードを加えるという方針で調整を進めてきた。このカードを使うならば基本的に4色は欲しいと思う事だろう。そして4色にまで到達してしまえば5色目をタッチする事自体は全く難しくないだろう。このデッキも基本的には4色のデッキではあるのだが、6体のマナクリと8枚のフェッチランドからもってくる事ができる踏み鳴らされる地によって5色目をだすことは容易だろう。

白日の贈り物

13 Creature
4 Sylvan Caryatid/森の女人像
2 Birds of Paradise/極楽鳥
1 Snapcaster Mage/瞬唱の魔導士
1 Glen Elendra Archmage/エレンドラ谷の大魔導師
1 Eternal Witness/永遠の証人
1 Thragtusk/スラーグ牙
1 Baneslayer Angel/悪斬の天使
1 Iona, Shield of Emeria/エメリアの盾、イオナ
1 Elesh Norn, Grand Cenobite/大修道士、エリシュ・ノーン

23 Spells
3 Bring to Light/白日の下に
1 Unburial Rites/屈葬の儀式
1 Damnation/滅び
1 Maelstrom Pulse/大渦の脈動
4 Inquisition of Kozilek/コジレックの審問
1 Thoughtseize/思考囲い
1 Raven's Crime/カラスの罪
1 Life from the Loam/壌土からの生命
1 Lingering Souls/未練ある魂
4 Gifts Ungiven/けちな贈り物
1 Abrupt Decay/突然の衰微
1 Murderous Cut/残忍な切断
1 Path to Exile/流刑への道
1 Sultai Charm/スゥルタイの魔除け
1 Engineered Explosives/仕組まれた爆薬

24Lands
4 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
1 Watery Grave/湿った墓
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Overgrown Tomb/草むした墓
1 Temple Garden/寺院の庭
1 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Ghost Quarter/幽霊街
1 Tectonic Edge/地盤の際
1 Creeping Tar Pit/忍び寄るタール坑
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth/ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
2 Forest/森
1 Swamp/沼
1 Plains/平地
1 Island/島

Sideboard
2 Lingering Souls/未練ある魂
1 Agent of Erebos/エレボスの代行者
1 Eidolon of Rhetoric/弁論の幻霊
1 Creeping Corrosion/忍び寄る腐食
1 Cranial Extraction/頭蓋の摘出
1 Aven Mindcensor/エイヴンの思考検閲者
1 Sigarda, Host of Herons/鷺群れのシガルダ
1 Spellskite/呪文滑り
1 Dispel/払拭
1 Ancient Grudge/古えの遺恨
1 Celestial Purge/天界の粛清
1 Negate/否認
2 Timely Reinforcements/機を見た援軍

 勘違いしてほしくないのはこれはあくまでけちコンとしての運用が前提となる事である。屈葬ノーンなどの機構が残っているところに注意してもらいたい。

 このデッキの勝ち筋の一つとして、けち屈葬がある。けちな贈り物で屈葬の儀式とノーン、もしくはイオナ(ここは相手のデッキがクリーチャー主体か呪文主体かで使い分けるべきだろう)だけを選択することでその両方が墓地にいく。そして屈葬の儀式をフラッシュバックする事によって大きくマナコストを踏み倒したリアニメイトを実行できるようになる。

 また、コントロールデッキや護符コン、赤緑トロンと対峙したときには、カラスロームによる破壊コンボをきめるのも面白いだろう。壌土からの生命、カラスの罪、アーボーグ、幽霊街(もしくは地盤の際)をけちな贈り物で引っ張ってくる事で、幽霊街を確実に手札に加える事ができる。それを用いて基本でない土地は全て破壊できるだろうし、同時にカラスの罪と他の土地をもちいて手札も完全に枯渇させる事ができるのだ。アーボーグによっていかなる土地も沼をもつために、カラスの罪のキャスト自体はとても容易となるだろう。また、このセットに未練ある魂を加えるのも悪くないだろう。

 また、もし除去が必要となったときには突然の衰微、スゥルタイの魔除け、流刑への道、残忍な切断というかたちでサーチをしてくるといいだろう。また、滅びや仕組まれた爆薬を引っ張ってくるのも悪くないだろうし、相手が手札にカードを溜め込んでいるようならばコジレックの審問や思考囲いも悪くないだろう。

 瞬唱の魔導士と永遠の証人を用いる事によって、墓地に存在する全てのカードに触れられるようになり、同時にいかなる呪文もフラッシュバックできるようになる。この効果はけちコンにとってとても有用なものであると言えるだろう。

 もし、屈葬の儀式が手札からも唱えられるような状況になったのならば、スラーグ牙、悪斬の天使、エレンドラ谷の大魔導師、屈葬の儀式とひっぱってくる策もあるだろう。このクリーチャーはいずれも相手を一瞬のうちに死に追いやる事ができるカードである。特に除去が豊富なデッキ相手ならばスラーグ牙、エレンドラ、屈葬の儀式によってその消耗戦を制する事ができるようになるだろう。

 もちろん、このけちによる選択は状況に応じて柔軟に変更されるべきだろうし、そのためには場とデッキ、その両方の理解が必要となる事だろう。……では、このデッキに新たなカードが加わることによって、何がおこるのか、見ていこうではないか。

 新カードによって、このデッキの新しい側面が白日の下に晒される事になった。とくにこのカードはサイドボード後に真価を発揮する事になるだろう。もちろん、1G目においてもこのカードはけちな贈り物となる事もできるし、状況に応じて滅びやスゥルタイの魔除けになる事もできる。また5色を準備する事ができれば、このカードはスラーグ牙や悪斬の天使になる事もできる。

 白日の下に、によってこのデッキは安定性を手に入れただけでなく、柔軟性を手に入れる事もできるようになったのだ。数枚触れられないカードこそあるものの、基本的にこのカードはどの呪文に化けられるために、多様な選択肢をとる事ができるのだ。

 先に言ったように、このカードはサイドボード後に真価を発揮すると考えている。モダンはとてもメタゲームが複雑化しており、的確に除去を当てなくては死ぬスライ型の超高速ビートダウンもあればハンデスなしでは戦えないストームコンボ、墓地メタが必須となる死せる生、親和対策……と枚挙に暇がない。そう、できるかぎり様々なデッキに対応できるようになっていなくてはならないのだ。そこで白日の下に、画家が焼く事となる。このカードを用いる事で、デッキの安定性を損なう事なく様々な解答をデッキから引きずり出す事ができるようになるのだ。

 ここでサイドボードに採用しているカードと、そのカードの目的について、説明したいと思う。

  • エレボスの代行者ー死せる生、グリセルシュートといった墓地利用対策
  • 弁論の幻霊ーストーム、むかつき、護符コンといった呪文コンボ対策
  • 忍び寄る腐食ーランタンコン、親和といったアーティファクト対策
  • 頭蓋の摘出ースケシ、護符コン、むかつきといった1枚コンボ対策
  • エイヴンの思考検閲者ートロン、護符コンといったサーチ対策
  • 鷺群れのシガルダージャンドなどの緑黒ヴェリアナデッキ対策
  • 呪文滑りー呪禁オーラ、双子、バーンといった対象をとるデッキ対策
  • 古えの遺恨ーアーティファクト対策兼マーフォーク、トロン対策
  • 天界の粛清ージャンド、双子、バーン対策
  • 未練ある魂*2ーミッドレンジ、コントロール、親和対策
  • 機を見た援軍*2ーバーン対策
  • 払拭、否認一般的な打ち消し

  このように、このデッキは特定のアーキタイプ対策に溢れているのだ。そしてそのほぼ全てを、白日の下にで使う事ができるのである。たしかに5マナという大きなコストはかかってしまうものの、対親和における忍び寄る腐食や、対ストームにおける弁論の幻霊は5マナかかったとしても手に入れたいものであろう。

 また、ちょっと変わったカードも多量に入っている事に気づいてもらいたい。白日の下にを解決する事ができれば、容易にゲームに勝利する事ができるようになるのだ。また、フェアデッキ相手にもこのデッキは十分なサイドボーディングをとる事ができるだろう。それが複数枚の未練ある魂と機を見た援軍なのだ。

 今回紹介した以外にも、モダン環境を見渡せば様々なデッキを作る事ができるだろう。白日の下にをスケープシフトに取り入れるのは一番僕が今関心を持っている事である。しかし今回は大好きなけちの贈り物をフィーチャーし、さらにこのデッキの安定性をより高めてみたいと思ったために、このような形にしてみた、というわけだ。

 新しいカードを試せる事、そしてBFZが最近のセット(あ、KTKはのぞいてね、探査の話はやめておこう)以上にモダンに絶大なインパクトを与え手くれるだろう、と思っているよ。