MtG訳記た。

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白日の風景の下に変容(Bring Scapeshift to Light By Travis Woo)

» Bring Scapeshift to Light

より。

白日の下に、と風景の変容の話。

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  僕たちはチームとして、白日の下にについて研究を続けてきた。そしてその研究によって、多くの多様性を手に入れることができた。たくさんの新デッキの誕生、そしてたくさんの旧デッキの生まれ変わりを目にすることとなった。……では最良の選択とはなんなのだろうか。

 僕たちは白日の下に、をスケープシフトに取り入れるのが一番いいだろう、と結論づけている。様々なプレイヤー達がすでにこの2枚を組み合わせてはいるだろうし、スケープシフトを使っているプレイヤーはきっと躍起になってデッキを改良していることだろう。

 白日の下に、は5~8枚目の風景の変容となる。それだけでも十分すぎる恩恵を僕たちは受けることができるだろう。それだけではなく、この風景の変容は、風景の変容としてだけでなく、マナ加速にも、ドローソースにも、火力にも、バウンスにも、ライフゲインにも、ブロッカーにも……全てになることができるのだ。

白日の下に

 では、このカードについてもう少し詳しく考えてみたいと思う。このカードは5マナであり、風景の変容より1マナ重たい。これはちょっと使いづらいカードとは言えるが、それよりも風景の変容を唱えるために4色目が必要となる、という事象のほうが大きな問題となるだろう。

 スケープシフトの3色マナ基盤は安定性とライフを考慮するにかなり盤石といっていいだろう。4色目を足すことはたしかに難しいだろうが、不可能ではない。

 この4色目はショックランド1~2枚と基本土地で成立させるのが賢いといえるだろう。マナ基盤の安定性は若干下がるものの、なんとでもなる範囲である。また、4色目は白、黒どちらでもいいだろう。

 では、更に掘り下げていこう。このカードが風景の変容として働くことはもう知っている。しかしながらこのカードの汎用性はとても素晴らしいものとなるため、できれば風景の変容よりこちらを引きたい。もちろんさらなるマナ加速として使うこともできるし、こんな使い方もできる。

  • 除去がほしい?神々の憤怒や至高の評決になろう。
  • カードを引きたい?入念な研究にも、調和にもなろうじゃないか。
  • ライフゲインするブロッカーをたてたい?じゃあ台所の嫌がらせ屋や、強情なベイロスになっておこう。

 では、これを踏まえて60枚で、スケープシフトを組んでみよう。

白日の風景の下に(60枚ver)

25 Lands
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Steam Vents/蒸気孔
4 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Flooded Grove/溢れかえる果樹園
2 Forest/森
2 Island/島
1 Mountain/山
1 Sacred Foundry/聖なる鋳造所
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Plains/平地
2 Valakut, the Molten Pinnacle/溶鉄の尖峰、ヴァラクート

8 Creatures
4 Sakura-Tribe Elder/桜族の長老
1 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
1 Obstinate Baloth/強情なベイロス
2 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士

27 Spells
3 Serum Visions/血清の幻視
4 Search for Tomorrow/明日への探索
3 Lightning Bolt/稲妻
4 Remand/差し戻し
1 Farseek/遥か見
1 Electrolyze/電解
1 Compulsive Research/入念な研究
1 Supreme Verdict/至高の評決
2 Cryptic Command/謎めいた命令
3 Scapeshift/風景の変容
3 Bring to Light/白日の下に
1 Anger of the Gods/神々の憤怒

66枚以上のデッキ……?

 スケープシフトというデッキは、ヴァラクートと山がデッキにあれば一瞬で相手を殺すことができるデッキではあるが、その性質のためにトップデッキが山でしかなく、引くたびにため息をつくこととなるだろう。

 ここで、デッキ枚数を増やすことによって、この問題を克服しようという試みがJames Jway Zornes によって行われ、この方法は白日の下にを用いる事によってよりやりやすくなるのだ。

 デッキ枚数を増やすことによって起こるのは、引きたいカードをひkなくなるという問題である。しかしながら、このデッキには風景の変容が8枚も入っている。きっとコンボの成功率を保ったまま、マナ基盤をより良くすることができるだろう。

 そう、4色目を足す必要がある、という現実に対して、デッキ枚数を増やすというアプローチをすることで、すんなりと土地基盤を維持しつつ風景の変容を唱えられるようになるのだ。また、白日の下にによってデッキの中にある大半のカードは唱えられることだろう。

 そして、デッキ枚数を増やす事によって得られる利点として、内陸の湾港をデッキに入れられるというものがある。Reid Dukeがジャンドがアブザンに優る理由として、黒割れの崖によるマナの安定を上げているが、同様にスケープシフトにおいても、このカードによってマナの安定を図ることができる。ペイライフなしで、アンタップ状態で場に出る土地によって、よりデッキが安定化し、他のデッキに差をつけることができるだろう。

 では、72枚のバージョンについてみてもらいたい。

白日の風景の下に(72枚ver)

30 Lands
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Steam Vents/蒸気孔
4 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
4 Hinterland Harbor/内陸の湾港
2 Breeding Pool/繁殖池
2 Flooded Grove/溢れかえる果樹園
2 Forest/森
2 Island/島
1 Mountain/山
1 Sacred Foundry/聖なる鋳造所
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Plains/平地
2 Valakut, the Molten Pinnacle/溶鉄の尖峰、ヴァラクート

9 Creatures
4 Sakura-Tribe Elder/桜族の長老
3 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
1 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
1 Obstinate Baloth/強情なベイロス

33 Spells
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Search for Tomorrow/明日への探索
3 Lightning Bolt/稲妻
4 Remand/差し戻し
4 Farseek/遥か見
1 Electrolyze/電解
1 Compulsive Research/入念な研究
1 Anger of the Gods/神々の憤怒
1 Supreme Verdict/至高の評決
3 Cryptic Command/謎めいた命令
3 Scapeshift/風景の変容
4 Bring to Light/白日の下に

変容する白日の風景の下に

 他のこのデッキの使い手がどのような考えでいるのか、ぜひ聞いてみたい。マナベースは調整しがいがあるだろうし、このカードは新しい道具となってくれることだろう。本当に60枚に固執することが正しいのか。それについてどんどん意見を聞かせてもらいたい。

 とにかく、BFZによって得られるカードによって、ZENで生まれたカードを用いたデッキが強化される、という事象に対して、僕はとても興奮している。