MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

白日の下に、を白日の下に。(Bring to Light Brew Fest Results By Travis Woo)

» Bring to Light Brew Fest Results

より。

白日の下に。(Bring to Light By Paulo Vitor Damo da Rosa) - MtG訳記た。

こちらも参考にどうぞ。

ーーーーー

 BFZのスポイラーが次々と世界にあらわれていくに連れて、新しいカードについて試さなくてはならないだろう、そしていつもの企画を始めるのがとてもいいだろうと考えたわけだ。

 結果は素晴らしいものだった。素晴らしいデッキがいくつもできたので、今回それを紹介したい。どんなタイプのプレイヤーにも、この記事は有用となってくれることだろう。

 今回ターゲットとしたいのは白日の下に、である。かつ今回はモダンでの挙動に絞ったものとした。このカードはとても面白いもので、独特な効果を奏でる。それは僕達の突飛な需要を満足させることだろう。

 このカードをどう使うか、という検討を続けた結果、このカードの汎用性がとてつもないことに気づいた。このカードは新たなデッキを生むことができるとともに、既存のデッキを大幅に強化することができるようになった。今回僕達は青や緑を含むデッキでの呪文やクリーチャーのるつぼをこねこねしているのである。このカードは今まで見たことないほどに狂っているカードであり、しかしながらとても汎用的であるカードなのだ。

 時が経てば、僕達は知ることになるだろう、モダン環境という闇に、このカードが光を与え、第6の太陽となることを。今回の記事を見てくれればみんなも同じ結論に至ってくれることだろう。

スケープシフト

 はじめに紹介するのは、おそらくこのカードを見て皆が最初に思いつく、このカードが有用に働くデッキ、青緑スケープシフトだ。4色目をタッチすることによって、さらに4枚の風景の変容に僕たちはたどり着けるようになる。

 更に素晴らしいこととして、このカードは風景の変容であるだけでなく、マナ加速カードとなり、全体除去となり、ドローソースとなり、フィニッシャーともなりうるのだ。やりたいことをこのカードでなんでもこなせるのである。きっとこのカードが、スケープシフトの構築をより多様化させることだろうと睨んでいる。

Simon Wechslerの案

 25 Lands
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
1 Scalding Tarn/沸騰する小湖
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Watery Grave/湿った墓
4 Steam Vents/蒸気孔
4 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
2 Blood Crypt/血の墓所
3 Island/島
2 Forest/森
2 Valakut, the Molten Pinnacle/溶鉄の尖峰、ヴァラクート
35 Spells
3 Lightning Bolt/稲妻
2 Spell Snare/呪文嵌め
3 Sakura-Tribe Elder/桜族の長老
1 Roast/炙り焼き
4 Remand/差し戻し
4 Farseek/遥か見
4 Search for Tomorrow/明日への探索
1 Kodama's Reach/木霊の手の内
1 Anger of the Gods/神々の憤怒
1 Harmonize/調和
3 Cryptic Command/謎めいた命令
4 Scapeshift/風景の変容
4 Bring to Light/白日の下に

均衡の復元への応用

 もうちょっと面白いことに使ってみよう。白日の下に、は均衡の復元も唱えられるのである。確かに続唱によって今までもそれは達成できたが、このカードによって1~2マナのカードもこのデッキに追加できるようになった。低マナ域のカードも使うことができる、と言うのは素晴らしいことだろう。もう、この設計図は描かれつつあるのだ。

Timothy Johnsonの案

24 Lands
2 Breeding Pool/繁殖池
2 Forest/森
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
2 Island/島
1 Mountain/山
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
2 Steam Vents/蒸気孔
2 Stomping Grounds/踏み鳴らされる地
4 Wooded Foothills/樹木茂る山麓

36 Spells
4 Restore Balance/均衡の復元
4 Birds of Paradise/極楽鳥
4 Noble Hierarch/貴族の教主
3 Serum Visions/血清の幻視
4 Sylvan Caryatid/森の女人像
4 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
3 See Beyond/先読み
2 Cryptic Command/謎めいた命令
4 Bring to Light/白日の下に
4 Greater Gargadon/大いなるガルガドン

死せる生への導入

 同様にして、死せる生にも改良を施すことができるだろう。前に示したように、死せる生はそれだけでも素晴らしいデッキであり、特に変化を起こす必要はないように思われる。しかしながら、このデッキを違った角度から見ることもできるだろう、1,2マナ域の解放によって、信仰無き物あさり、思考掃き、サテュロスの道探し、忌まわしい回収といったカードを運用することができるようになる。これによってクリーチャーを8枚ほど墓地に送ることができるようになるだろう。

 死せる生へのもとに、は過去の死せる生とは完全に異なるデッキとなる。そしてこのデッキがより研究されることになれば面白いとも思っている。

Robert Coteの案

22 Lands

1 Sunken Hollow/窪み渓谷
3 Overgrown Tomb/草むした墓
4 Breeding Pool/繁殖池
3 Watery Grave/湿った墓
2 Misty Rainforest/霧深い雨林
1 Polluted Delta/汚染された三角州
2 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
2 Island/島
2 Swamp/沼
2 Forest/森

38 Spells
2 Architects of Will/意思切る者
3 Deadshot Minotaur/死の一撃のミノタウロス
3 Monstrous Carabid/巨怪なオサムシ
4 Street Wraith/通りの悪霊
3 Satyr Wayfinder/サテュロスの道探し
2 Lotleth Troll/ロッテスのトロール
4 Grisly Salvage/忌まわしい回収
1 Remand/差し戻し
4 Golgari Grave-Troll/ゴルガリの墓トロール
4 Bring to Light/白日の下に
4 Pact of Negation/否定の契約
1 Craterhoof Behemoth/孔蹄のビヒモス
3 Living End/死せる生

むかつきの下に

 さあ、怪しいデッキが増えてくることとなった。白日の下に、はむかつきにもなれるのだ。5色というものは若干構築が難しいものではあり、天使の嗜みやファイレクシアの非生といったキーパーツを手札に持ってくることができない、という欠点はあるが、神秘の指導より4マナ軽くむかつきへとたどりつくことができる。また相手の脅威に対する解答札を探しやすくなるというメリットもある。

Welkin Uttaroの案

19 Lands

4 Gemstone Mine/宝石鉱山
2 City of Brass/真鍮の都
3 Temple of Deceit/欺瞞の神殿
2 Temple of Enlightenment/啓蒙の神殿
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Watery Grave/湿った墓
1 Murmuring Bosk/つぶやき林
1 Island/島

41 Spells
4 Simian Spirit Guide/猿人の指導霊
4 Terrarion/テラリオン
1 Living End/死せる生
3 Lotus Bloom/水蓮の花
4 Angel's Grace/天使の嗜み
4 Chromatic Star/彩色の星
4 Reshape/作り直し
4 Pentad Prism/五元のプリズム
1 Ensnaring Bridge/罠の橋
4 Phyrexian Unlife/ファイレクシアの非生
1 Lightning Storm/稲妻の嵐
4 Ad Nauseam/むかつき
4 Bring to Light/白日の下に

白日の日の出

 むかつきにも使えるのならば、信仰の見返りとしても使うことができるだろう。蔵の解放より1マナ少ないだけではあるが、それはコンボデッキとしてみた時とても大きな差となるだろう。この構築が正しいかどうか、は正直僕にはわからないが、この手のデッキの使い手にとっては重要な問題となることだろう。

Daniel T Colwellの案

17 Lands

4 Ghost Quarter/幽霊街
4 Darksteel Citadel/ダークスティールの城塞
4 Island/島
3 Plains/平地
2 Forest/森

43 Spells
4 Lotus Bloom/水蓮の花
4 Mox Opal/オパールのモックス
4 Chromatic Star/彩色の星
4 Chromatic Sphere/彩色の宝球
4 Terrarion/テラリオン
1 Codex Shredder/写本裁断機
4 Ichor Wellspring/胆液の水源
4 Reshape/作り直し
1 Blue Sun's Zenith/青の太陽の頂点
4 Faith's Reward/信仰の見返り
4 Krark-Clan Ironworks/クラーク族の鉄工所
2 Thoughtcast/物読み
4 Bring to Light/白日の下に

けちな贈り物も明かしてしまおう

 このコンボの流れから、けちな贈り物をフィーチャーしてみようと思う。すでにこのデッキは4色以上のデッキであるために、このカードはすんなりとデッキにはいり、コンボプラン、グッドスタッフプラン、両方を円滑に遂行できることだろう。

Walker Orrの案

Spells
4 Path to Exile/流刑への道
4 Sylvan Caryatid/森の女人像
4 Spellskite/呪文滑り
1 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
4 Lotus Cobra/水蓮のコブラ
1 Leonin Relic-Warder/レオニンの遺物囲い
3 Eternal Witness/永遠の証人
1 Restoration Angel/修復の天使
1 Phyrexian Metamorph/ファイレクシアの変形者
3 Gifts Ungiven/けちな贈り物
1 Thragtusk/スラーグ牙
1 Dragonlord Ojutai/龍王オジュタイ
1 Body Double/影武者
1 Reveillark/目覚ましヒバリ
1 Primal Command/原初の命令
1 Unburial Rites/屈葬の儀式
4 Bring to Light/白日の下に
1 Iona, Shield of Emeria/エメリアの盾、イオナ
1 Elesh Norn, Grand Cenobite/大修道士、エリシュ・ノーン

※土地については掲載をしておりません。

グッドスタッフへの光

 今、グッドスタッフへの白日の下にの投入について、少々触れたが、5マナ域に触れられることは、すき込みや龍王オジュタイ、ザルファーの魔道士、テフェリーといった好きなカードを連れてくることを可能とする。たしかにこのカードはコンボ向けではあるが、グッドスタッフとしても十分に働いてくれるのだ。

Kevin Russell Castleの案

24 Lands
3 Breeding Pool/繁殖池
4 Misty Rainforest/霧深い雨林
4 Flooded Strand/溢れかえる岸辺
2 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
3 Forest/森
2 Island/島
1 Plains/平地
1 Flooded Grove/溢れかえる果樹園
1 Temple Garden/寺院の庭
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Prairie Stream/大草原の川
1 Canopy Vista/梢の眺望

36 Spells
4 Birds of Paradise/極楽鳥
4 Path to Exile/流刑への道
4 Sylvan Caryatid/森の女人像
4 Lotus Cobra/水蓮のコブラ
2 Snapcaster Mage/瞬唱の魔道士
3 Mana Leak/マナ漏出
1 Eternal Witness/永遠の証人
2 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
2 Chord of Calling/召喚の調べ
1 Timely Reinforcements/機を見た援軍
2 Cryptic Command/謎めいた命令
1 Teferi, Mage of Zhalfir/ザルファーの魔道士、テフェリー
1 Dragonlord Ojutai/龍王オジュタイ
1 Plow Under/すき込み
4 Bring to Light/白日の下に

白日の下に晒されたキキジキ

 では次に、キキジキを用いてゲームに勝利するデッキに付いて触れてみよう。このデッキは面白い動きをすることができるだろう。白日の下にを加えたタルモツインのようなデッキとして、もしくはこのカードを主軸とした、グッドスタッフ型のデッキとして振る舞うこともできるだろう。

Logan Norrisの案

25 Lands
4 Misty Rainforset/霧深い雨林
4 Windswept Heath/吹きさらしの荒野
2 Verdant Catacombs/新緑の地下墓地
2 Wooded Foothills/樹木茂る山麓
2 Stomping Grounds/踏み鳴らされる地
2 Breeding Pool/繁殖池
1 Steam Vents/蒸気孔
1 Temple Garden/寺院の庭
1 Overgrown Tomb/草むした墓
1 Watery Grave/湿った墓
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
1 Fire-Lit Thicket/火の灯る茂み
1 Forest/森
1 Plains/平地
1 Island/島

35 Spells
4 Noble Heirarch/貴族の教主
4 Birds of Paradise/極楽鳥
2 Sylvan Caryatid/森の女人像
2 Abrupt Decay/突然の衰微
3 Kitchen Finks/台所の嫌がらせ屋
2 Knight of the Reliquary/聖遺の騎士
2 Eternal Witness/永遠の証人
1 Varolz, the Scar-Striped/縞痕のヴァロルズ
4 Siege Rhino/包囲サイ
1 Master Biomancer/練達の生術師
1 Restoration Angel/修復の天使
1 Murderous Redcap/残忍なレッドキャップ
2 Cryptic Command/謎めいた命令
1 Kiki-Jiki, Mirror Breaker/鏡割りのキキジキ
1 Zealous Conscripts/士気溢れる徴集兵
4 Bring to Light/白日の下に

白日の下にコンボ

 そして今度は全く違うアーキタイプを作ってみようじゃないか。このカードによって様々な選択肢を得られるという新たな風は、頭すれすれをかすめるほどに僕らをはっとさせるものであった。

 たとえば、このカードを紅蓮術士の昇天と組み合わせてみよう。この光によって均衡を復元し、猿人の指導霊や魔力変によってマナ生み出せているのならば、夢のねじれを数度唱えるだけで相手は死に至ることだろう。

 このデッキは今回の記事の中で一番弱いデッキではある。しかしこのデッキの怖いところはこのデッキが新しく、理解されていない、という点にあるのだ。

Rowan Clareの案

 21 Lands
1 Gemstone Mine/宝石鉱山
4 Grove of the Burnwillows/燃え柳の木立ち
1 Hallowed Fountain/神聖なる泉
2 Island/島
4 River of Tears/涙の川
4 Scalding Tarn/沸騰する小湖
4 Steam Vents/蒸気孔
1 Stomping Ground/踏み鳴らされる地
39 Spells
4 Wheel of Fate/命運の輪
4 Gitaxian Probe/ギタクシア派の調査
4 Faithless Looting/信仰無き物あさり
4 Serum Visions/血清の幻視
4 Thought Scour/思考掃き
2 Dream Twist/夢のねじれ
2 Memory's Journey/記憶の旅
4 Manamorphose/魔力変
3 Pentad Prism/五元のプリズム
4 Pyromancer Ascension/紅蓮術士の昇天
4 Bring to Light/白日の下に

次の新風は

 僕にとって今回の風はまだ満足の行くものではない。まだ頭をかすめる程度のものでしかない、その程度の新しさしか持っていないのだ。確かに白日の下に、によって新たな道を切り開くことができたが、このカードの底力はその程度のものではないだろうと推測できる。

 僕はこの記事に対して、どのようなコメントが帰ってくるかをとても楽しみにしている。また、次にどんなカードが新たな風を巻き起こすかについてもとってもドキドキしている。新しいセットを迎える今、BFZのカード群を最もうまく使う事ができるように僕達はチームとして、努力していくべきだろう、そう思わないかい?