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MtG訳記た。

モダンを中心とした(というよりはモダンの)海外記事翻訳保管庫

コロンバスにおける双子についての考察(A Twin Epiphany In Columbus by Ross Merriam)

欠片の双子

より。

 

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 今年に入ってからモダンの大会において僕はいつも青赤双子を用いていた。様々な角度から相手を攻めることができるこのデッキはモダンフォーマットの制定以来、トップメタに君臨していた。僕はいつもマナの使い方についてまちがうけいこうがあったからずっと純正双子をつかっていた。

 しかし、この頃のBGデッキの隆盛(と突然の衰微の採用枚数の増加)により、その勝利の多くを双子コンボの成立に依存している純正双子は力を落としてしまうだろうと気づいたのである。以前のこのデッキへの追加要素としては、タルモゴイフを用いたタッチ緑のものが一般的であったが、黄金牙、タシグルや汚染された三角州の登場によりタッチ黒のほうがベターであると思えるようになってきた。この頃の黒のカードの流れにのって、直近2回のインビテーショナルを以下のリストで戦ってきた。

13  Creatures

4 Deceuver Exarch

2 Pestermite

4 Snapcaster Mage

2 Tasigur, the Golden Fang

1 Vendilion Clique

 

24 Spells

4 Splinter Twin

2 Cryptic Command

1 Dispel

2 Kolaghan's Command

4 Lightning Bolt

4 Remand

2 Terminate

1 Thought Scour

4 Serum Visions

 

23 Lands

3 Island

1 Mountain

1 Swamp

1 Blood Crypt

1 Bloodstained Mire

1 Misty Rainforest

4 Polluted Delta

4 Scalding Tarn

3 Steam Vents

2 Sulfur Falls

1 Tectonic Edge

1 Watery Grave

 

Sideboard

2 Engineered Explosives

1 Dispel

1 Murderous Cut

2 Negate

1 Olivia Voldaren

1 Tasigur, the Golden Fang

1 Vendilion Clique

1 Keranos, God of Storms

2 Anger of the Gods

3 Thoughtseize

 

 ペアリングの運が悪く、一度もアブザンやジャンドと対戦することは一度もなく、緑白呪禁オーラやリビングツインとのマッチアップに多く遭遇した。しかし、そんなマッチアップの中においても今まで使っていた純正双子に比べてこのデッキの方が良いように感じた。このフォーマットは全体的にミッドレンジ側へとシフトしており、フェアゲームを行うことが双子側についても重要であるように感じている。
黄金牙、タシグルはインスタントを構えながら戦場に送り出すことができる、このデッキのパワーを底上げする脅威であり、対戦相手側の双子デッキとの対戦をより面倒にしている。また、長期戦になった場合にもアドバンテージを与えてくれ、このアドバンテージは多角的な攻め方をするこのデッキにおいてとても重要な要素となる。
終止や残忍な切断は  純正双子から構築を変えたことで一番の恩恵となった部分だと思う。
 相手がタルモゴイフを成長させようと放つハンデスを見るたび僕はいつも絶望の淵に瀕することとなった。炎の斬りつけや炙り焼き、収穫の火といったカードはタルモゴイフへの解答として採用されることもあったが、より明確な解答をもつことがミッドレンジのミラーマッチで重要である。今日のマジックのカードはとてもパワフルであり、解答となりえないカードを引いてしまっただけでゲームに負けてしまうこともある。終止は他の赤いデッキでは対処しづらい詐欺師の総督や原始のタイタンといったカードに対処できる1枚である。グリクシスの隆盛によりタシグルは多くのマッチで処理しなければいけないカードとなった。また他にもモダンには多少の除去ではビクともしないようなカードが増えており、それらをしっかりと除去できるカードが必要となる。
 そして最後に、僕はコラガンの命令をメインデッキのリストに加えた。インヴィテーショナルにおいては思っていたほどの能力を示してはくれなかったが、それはマッチアップが悪かったせいだろうと考えている。実際、赤緑トロンや護符コンといったデッキが隆盛してくる場合においてはこのカードの相対的なパワーは減少するものの、今日のようなミッドレンジが支配しているモダンメタゲーム上においてこのカードは凄まじい能力を発揮してくれることだろう。こういうちょっとした変化から、僕はトーナメント環境においてグリクシス双子を使おうと決めたのである。
 メインに1枚挿しされているカードはそれぞれとても印象的なものであり、かつミラーマッチにおいて相手が使用するのをみたことはほとんどなかった。ヴェンディリオン三人衆は僕の大好きなカードで、確実に偏見はこもって入るだろうがこの手のデッキにおいては信じられないレベルの汎用性を示してくれるように思う。「相手の情報を与えてくれる」、「ハンデスのできる」、「インスタントタイミングで出てくる脅威」という様々なカードの性質を1枚にまとめあげた有効札たりうるのだ。汎用性のあるカードを採用することはゲームが進展するにつれても自分のデッキをそれにあわせて動かせるようにするためにとても重要である。また、ヴェンディリオン三人衆が悪影響を及ぼすようなゲームプランを構成することはほとんどなく、むしろ改善することが大半であろう。僕は2枚めのヴェンディリオンの採用の必要性を確信したし、そのためにスロットを空けようとしている。
 払拭のメインデッキへの採用は純正双子の頃は訝しんでいたが、コラガンの命令の採用枚数の増加、また突然の衰微の採用枚数の減数によってこのカードを手札で腐らせてしまうことはほとんどないだろうといえる。払拭はミラーマッチにおけるカウンター合戦に勝利するためにとても重要なカードとなる。また、双子の使い手がたくさんいることを想定されるメタゲーム上において、僕はさらに2枚の払拭をサイドボードに採用しようと考えている。
 他のカード以上に、思考掃きは自分が興味深く思ったカードであり、Charlotteに向けて更なる増量をするためのスロットを模索しているほどである。エンドステップに瞬唱の魔導士を唱えられる、ということは次の瞬唱の魔導士で対象とできるスペルの種類を増やせるという点、また探査コストの種を増やせるという点でとても価値があることである。選べるカードの種類が増えるということはコンボ始動のポイントをより多く得る、ということであり、それを得ることができずとも最低限対戦相手のプレイの制限を強要することができるだろう。
 このデッキにおいてなぜこのカードがうまく働いてくれたかについて考察をした結果、このデッキにぴったりの一つの大きな柱となるテーマがあるのではないか、ということができるのではないのかと思う。終止は除去したいと思っているクリーチャーを除去できるカードであり、コラガンの命令はいつでも1:2交換を行うことができるモードをもっている。ヴェンディリオン三人衆は何でもできるカードだ。
 また、このデッキに採用されているカードはゲームの状況に応じて攻防どちらにも用いることのできるものである。グリクシス双子はCharles Darwinも使うこととなるだろう。このデッキはあなたには選択肢を与える一方で相手のいかなる行動にもリアクションすることができるだけの恩恵を与えてくれることだろう。
 この観点から、サイドボードに採用している思考囲いは不適切なものであると考えている。僕がこのカードを採用していたのはモダンには多数のコンボデッキが存在しているために打ち消しや除去とはまた異なる破壊要素を欲していたからである。しかし、Todd Andersonがいってくれたのだが、思考囲いのようなハンデスは現在のゲームの状況とその時に勝利のために目指すべきプランについて教えてくれることだろう。
実際のところはこれらのハンデスはあなたの適応能力を削り落とした上で、そのとき行ったプランについてもトップデッキに依存した行動をとるはめになる。これらのカードは対応というよりは率先性を重視したカードであり、このデッキがとるべきプランからずれているように思う。この教訓から、僕はグリクシス双子、またその亜種がどのようなデッキなのかを再認識したし、この作業の中で得られたことを皆に共有できてとてもうれしいと思っている。
 この週末において幅広い選択肢をもったうえで早い段階でゲームプランを1つにしぼってしまうことはとても難しいことだった。僕は普段、一直線に勝利に向かえる尖ったデッキを使うのが好きだ。グリクシス双子のようなデッキはできる限り長い間対戦相手と多角的に戦うことを求められる。この多角性をあきらめて一直線にゲームプランを遂行しようとするならば対戦相手はすぐにそのプランの妨害に走ることとなるだろう。
 とっても奇妙なことではあるのだが、先述のように曖昧な、受動的なゲームプランで動くことで、むしろそれらのカードを最も有効に使うことができるようになるのだ。ヴェンディリオン三人衆を重要なピースとして用いなければならず、やっかい児を消耗品として用いなければならなくなるようなゲームプランを遂行しようとするよりは、相手に一番重要なカードは何かを考えさせ、その決断に対して適応できるようなプランで単純にゲームを進めていく方がよいこととなる。
 どのように多面的にいることはサイドボード、とくに3ゲーム目のサイドボーディングにおいてもとても多大な利点を与えることとなる。相手のサイドボーディングをみることによって、このマッチアップにおいてどのような点が重要になると対戦相手が考えているかについて、十分な知見を得ることができるだろう。「相手は積極的にコンボを妨害しようとしている?」それとも「長いゲームをプレイすることを望んでいる?」もしかして「序盤で勝負を決めるためにマナカーブを低くしている?」……以上のどのような場合においてもすべきことは相手が見落としてる点にそって自分のデッキをチューンすることである。特に相手が対策すべきだと考えているものが何かわかっているときには戦略的にそれ以外の脅威を増量することによって相手のサイドボードを腐らせることができるだろう。
 しかしこれはどんなカードも仕組まれた爆薬のように丸いカードである必要があるということを示すものではない。嵐の神、ケラノスを消耗戦での切り札として用いるように、一部のカードは優良でかつ特定の目的を達成することができる。これはただ単にケラノスをサイドインするときに消耗戦へとシフトするというわけではなく、単純にマナカーブが少し重いものとなるだけなのである。実際に僕はケラノスを黄金牙、タシグルの他のサイドボード候補としてすばらしいものだとして採用した訳である。
 同様にして神々の憤怒はウィニー型のデッキと対峙した際にコンボーコントロール型のデッキとして動く場合のためだけに採用されているカードであり、このカードによってコントロールの側面はより大きな者となる。グリクシス双子におけるサイドボーディングとは、抜本的な変化を作るものではなく、むしろちょっとした調整という点が大きくなるだろう。自分がどの点においてデッキを強化するか、そしてどの点において弱体化してもかまわないかについて見極めた上でそれにあわせてデッキを調整する必要があるだろう。
 最後に、グリクシス双子におけるサイドボーディングはそのデッキをプレイするというよりはそのデッキを適応させる練習である、ということを覚えておいてほしい。おそらくそれぞれのマッチアップに対するサイドボードの方法を頭に入れているとは思うが、もし対戦相手が独特なアプローチをしてくるのであれば、それに対応しなくてはならない。その対応において創造性をもつことを恐れてはならない。そうすればちょっとしたことでも学ぶことはできるだろう。
 双子デッキを完璧に使えるようになるための訓練はとても退屈なものではあるが、十分に利益あるものである。そして今週末のCharlotteで始まるGPに、新たなデッキへの理解をした上で乗り込めることを楽しみにしています。